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カテゴリー: 歯科の記事一覧
2007年6月8日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:7

チームアプローチによる歯科治療:7

今日もチームアプローチによる歯科治療の続きになります。
このシリーズでは歯科治療における『歯科衛生士』の役割は非常に重要であることを書きました。

特に歯周病治療においては『歯科衛生士』は治療の『主役』といってもいいでしょう。

今日は『歯科衛生士』の仕事の一つである『PMTC』の話の続きです。
『バイオフィルム』についての続きです。

ちょっと長くなりますが、下図を見ながら『バイオフィルム』のおさらい
をしましょう。(ずっと見ていられる方には同じ話になってしまいますが…)
画像がちょっと小さいのでクリックすると拡大されます。

バイオフィルム1







『バイオフィルム』とは『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。
そう言ってもピンとこないと思いますので、私達が生活する上で存在する『バイオフィルム』の話しをします。
台所や風呂場の清掃を少ししないでいるとそこは、
“ ヌルヌル ”としてきます。
その“ ヌルヌル ”を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。
この除去しづらい“ ヌルヌル ”が『バイオフィルム』です。

歯の表面や歯周ポケット内部にも同様のこの『バイオフィルム』が形成されます。
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。
『バイオフィルム』という家の中で複数の『細菌』が共同生活をしていると思って下さい。
問題なのは『バイオフィルム』は薬剤や殺菌剤などの外敵から身を守るためにバリアとして働いていることです。
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、内部の細菌を殺すことは困難です。

この『バイオフィルム』は以下のように進行していきます。
『バイオフィルム』の形成による歯周病の進行状態です。

1. 軽度の歯周病
歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が3〜4mmの場合です。

まず、歯と歯肉の溝に細菌が集まりバイオフィルムが形成されると細菌が放出する酵素により歯肉に炎症が起こり、歯周ポケットができます。

バイオフィルム2








2. 中程度の歯周病
歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が5〜6mmの場合です。

歯周病ポケット内部でバイオフィルムが増殖すると、
細菌を食べる多形核白血球や抗体が登場します。
白血球は酵素を分泌し、細菌を攻撃しようとします。
しかし、細菌はバイオフィルムのバリアーにより保護されているため、白血球の攻撃を受けません。
逆に白血球が出す酵素により歯肉が破壊され、歯肉の炎症はさらに拡大します。

バイオフィルム3








3. 重度の歯周病
歯周病ポケット(歯と歯肉の境の溝)が7mm以上の場合です。

免疫細胞や抗体は細菌を攻撃し続けますが、バイオフィルムのバリアー効果により、細菌はダメージを受けません。それどころかバイオフィルムはどんどんと巨大化して行きます。その結果炎症は深部へと進行し、歯周ポケットはさらに深くなり、最終的には骨の吸収が始まります。
こうなると歯がぐらぐらしてきます。
バイオフィルムは歯ブラシの届かない部分でどんどんと増殖して行くのです。


バイオフィルム4








このように『バイオフィルム』は形成され、歯周病は進行していくのです。
ちょっと難しかったですね。
それでは今日はこれで終了です。

これから診療です。
他にも朝の仕事がありますので急がなくては…

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
2007年6月7日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:6

チームアプローチによる歯科治療:6

今日は木曜日のため休診です。
さて今日も『チームアプローチによる歯科治療』の続きです。

『歯科衛生士』が行う『バイオフィルムの取り除き方』です。

『バイオフィルム』は単に歯ブラシを行うたけでは完全には取れません。
そのため、『PMTC』が必要になってきます。

前回のおさらいになりますが、
『PMTC』とは『 Professional Mechanical Tooth Cleaning』の略で、
歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具やペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて
歯面および歯周ポケット内部に存在している
『バイオフィルム』を機械的に除去することを言います。

それでは具体的な『バイオフィルム』の除去の仕方です。
まず、『スケーリング』です。
『スケーリング』とは歯石を除去することです。

方法は『手用器具』で取り除く方法と
『超音波スケーラー』と言うマイクロ振動と水圧により歯面や歯根面に付着している歯石とともに『バイオフィルム』の除去を行う方法があります。

下の写真は『超音波スケーラー』です。

スケーリング








次に『手用器具』ですが、
下記の写真のように『キュレット』と言われる器具を用いて、
歯肉の中に存在する歯石や歯周病菌の除去および歯の根の中にまで感染を起こしている根面の滑沢化します。

キュレット

このことを『ルートプレーニング(SRP)』と言います。
ルートプレーニングに使用する器具(キュレット)の先は
刃のようになっており、根面に強固に付着している感染物質を除去するのに適しています。

次に『ポリッシング』です。
『歯石』や『バイオフィルム』を除去した表面は“ざらざら”しています。
“ざらざら”している状態は再度汚れが付着しやすいので表面を器械や歯ブラシ等で“ツルツル”に磨き、『歯石』や『バイオフィルム』が付着しにくいようにします。(下記:写真3)
またポリッシング時や虫歯予防のためにフッ素人りのペーストを歯面に塗り込みます。

ポリッシング








このようなことを行うことにより『バイオフィルム』を取り除き、歯周病の再発を防ぎます。

この治療は『歯科衛生士』の大切な仕事です。
定期的な『バイオフィルム』の除去ができなければ、歯周病の予防は行えません。

『歯周病専門医の治療』と『歯科衛生士』の連携が大切です。

明日は『バイオフィルム』についてもう少し詳しくお話します。

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2007年6月6日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:5

チームアプローチによる歯科治療:5

さて今日も『チームアプローチによる歯科治療』の続きです。
前回まで、歯周病治療における歯科衛生士の役割は大きく、
中程度の歯周病であれば歯科衛生士が主導となって治療は進んでいくことを書きました。

また優秀な歯科衛生士とそうではない歯科衛生士では技術力には差があることも書きました。

今日は歯周病治療が終了した後に行われる『メインテナンス』の話しです。
メインテナンスの内容はこのブログでも何度か話しましたので ここでは
メインテナンスの中でも中心的な治療である『PMTC』について話しします。

メインテナンスにおける『PMTC』は非常に大切なことであり、この『PMTC』が治療後の歯周病の状態を 維持できるかどうかを 左右すると言っても過言ではありません。

『PMTC』とは『 Professional Mechanical Tooth Cleaning』の略で、
歯科医師や歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具やペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて
歯面および歯周ポケット内部に存在している
『バイオフィルム』を機械的に除去することを言います。

ここでまた難しい言葉がでてきましたね。
『バイオフィルム』です。

今日はこの『バイオフィルム』についてお話しします。

『バイオフィルム』とは
『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。
そう言ってもピンとこないと思いますので、私達が生活する上で存在する『バイオフィルム』の話しをします。
台所や風呂場の清掃を少ししないでいるとそこは、
“ ヌルヌル ”としてきます。
その“ ヌルヌル ”を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。
この除去しづらい“ ヌルヌル ”が『バイオフィルム』です。

歯の表面や歯周ポケット内部にも同様のこの『バイオフィルム』が形成されます。
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。
『バイオフィルム』という家の中で複数の『細菌』が共同生活をしていると思って下さい。
問題なのは『バイオフィルム』は薬剤や殺菌剤などの外敵から身を守るためにバリアとして働いていることです。
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、
内部の細菌を殺すことは困難です。

ではどうしたら『バイオフィルム』内部の細菌を除去できるのでしょうか? 

答えは簡単です。
歯ブラシやフロス等で機械的にこすり、除去することです。
しかし、歯ブラシだけで完全に『バイオフィルム』を除去することはできないと言われています。
特に歯周ポケットの内部には歯ブラシは届きませんので『バイオフィルム』の内部の細菌を除去することはできません。
歯周病を治すには単に消毒だけしたり、
その部分に薬を入れるだけではなく、
この『バイオフィルム』を専門的に除去していく必要性があります。

トレーニングされた『歯科衛生士』はこうした『バイオフィルム』を的確に取り除くことができます。

このような『歯科衛生士』がいるからこそ歯周病治療が行えるのです。

今日の『チームアプローチによる歯科治療』はこれで終了です。
明日もこの続きで
『バイオフィルム』の具体的な取り除き方についてお話しします。


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2007年6月5日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:4

チームアプローチによる歯科治療:4

朝からいい天気ですね。
過ごしやすいというよりは熱く、
夏のようです。

今日もこのところ続いている『チームアプローチによる歯科治療』についてです。

昨日は歯周病の治療は『歯科衛生士』の役割が非常に大切であることをお話しました。
『口腔清掃指導』と
『ルートプレーニング:歯周病細菌除去療法』
です。
両方とも大変なことです。
『口腔清掃指導』については私より当医院の歯科衛生士の方が断然
患者様の信頼を得ることに優れています。
また歯周病の治療である
『ルートプレーニング:歯周病細菌除去療法』
に関しても私よりもできます。

『ルートプレーニング:歯周病細菌除去療法』は歯石を取る作業です。
一見簡単そうに思われるかもしれませんが、
的確なルートプレーニングは難しいものです。

単に歯石をガリガリと取るのではないのです。
歯肉の下(内部)に侵入し、歯の根にびっしりと へばりついた歯石は非常に硬く、取るのが困難です。

取るのが困難だからといって力まかせに取ってはいけません。
歯石は歯の根全てを均等に覆っているのではなく、歯石がついている部分もあれば、あまり歯石がついていない根の部分もあります。

この どこについているかわからない歯石は歯肉の中にあります。
もちろん歯肉の中は見えません。

そのため、見えない部分の汚れを昨日紹介しました、『キュレット』で
『触知』しながら取っていきます。
この『触知しながら歯石を取る』というのが難しいことなのです。
『職人技』といってもいいでしょう。
下手な歯科衛生士ではまず的確に行うことはできません。
歯科医師でも歯周病治療の経験がない先生は的確にはできない治療です。

『ルートプレーニング』の正しい方法を知識だけでなく、トレーニングしていかないといけません。

誤った、『ルートプレーニング』は問題を引き起こします。

もちろん 歯石が取れていなければ、歯周病は治りません。
また やみくもにガリガリと歯石を取っていれば、
歯肉が退縮(下がったり)したり、
必要ではない根の部分を削って(歯石を取るだけでなく、器具により歯の根を削ってしまうこと)しまい、歯がしみたり(知覚過敏)、
根を削り過ぎることにより、歯肉や骨の治癒を悪くしたりします。

優秀な歯科衛生士が行えば、中程度の歯周病であれば、
『ルートプレーニング』だけで治るケースも多くあります。

逆に『ルートプレーニング』が的確にできない、歯科衛生士や歯科医師が行うと治りません。

最初に書きましたように、『ルートプレーニング』は『職人技』ですので、
正しい知識のもと、正しい方法でトレーニングしないといつまでたっても上達しません。

歯周病専門医の検査や診断だけでなく、歯科衛生士の役割は歯周病治療においてなくてはならないのです。

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2007年6月4日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:3

チームアプローチによる歯科治療:3

さて今日は月曜日ですので、休診です。

ブログを書き始めて2年になりますが、最近はブログを書くことにより、
私自身も日々のことを振り返ったり、
勉強になることがあります。
またこのブログよりだいぶ前から行っていることは
メール相談です。

もう7年になります。

7年前はまだ歯科医院のホームページがあまりなかった頃でしたので、
当医院のHPの診療相談はめずらしかったのでしょう
毎日、多くのメール相談がありました。

メール相談を行っていると患者様の『生の声』が伝わってきます。
毎日診療しているだけでは、気がつかないことがいっぱいありました。

このメール相談は私自身が勉強になりました。
当医院のホームページはこうした患者様の声から少しずつ増えていったものです。
質問集をまとめたようなものです。

毎日 なにかをし続けることは大変な反面、知らず知らずのうちに自分自身も
成長しているものです。

それが歯科医療として患者様に貢献できれば一番良いことです。

さて前置きが長くなってしまいました。

昨日は『チームアプローチによる歯科治療』の中でも
『歯科衛生士』の役割は非常に大きなものであることをお話しました。
そして
『口腔清掃指導』や『メインテナンス』は歯科衛生士が主導となって行われることもお話しました。

今日は歯周病治療の中でも元も基本的であり、大切な『歯周病細菌除去療法』についてお話します。

歯周病細菌除去療法は専門用語で
『ルートプレーニング』と言います。

『ルート』とは歯の根のことで、
『プレーニング』とは滑沢(平にする)という意味です。

つまり歯の根についた汚れや歯周病細菌をきれいに取り除くという意味です。

それでは実際の写真を見ながら説明していきます。

787ca3ed.jpg

この写真は治療開始前の状態です。
黒い歯石が大量に付着し、歯肉も腫れているのがわかります。


次はキュレットの写真です。

キュレット

この器具を歯と歯肉の境目(歯周病ポケット)に挿入していき、内部(歯の根)に付着した歯石をきれいに取り除いています。


次の写真が治療終了後です。

歯周病治療終了後

歯石は見えませんし、歯肉もぶよぶよした赤い歯肉ではなく、
ピンク色で引き締まっています。

こうした治療は歯科衛生士が行う治療です。

軽度から中程度の歯周病であればこのルートプレーニングでほぼ治ります。

治療は私ではなく、歯科衛生士が治したのです。
私は初診時の検査と診断そして治療計画をたてただけです。

歯科衛生士が『口腔清掃指導』を行い、『ルートプレーニング』を行った結果です。

そしてこの状態を維持できるよう今後は『メインテナンス』を受けていただきます。

メインテナンスでも治療の中心は『歯科衛生士』です。
ですから歯周病の治療は歯科衛生士のレベルが直接あらわれるものです。

今日の『チームアプローチによる歯科治療』は終了です。

また明日もこの続きになります。

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2007年6月3日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:チームアプローチによる歯科治療:2

チームアプローチによる歯科治療:2

今日も 昨日から始まった『チームアプローチによる歯科治療』の続きです。

今朝は 『静脈内鎮静法による麻酔』を行いった インプラント手術があります。

いつもは 北浜先生 という麻酔科医が行っていますが、
今日は日本麻酔学会のため、北浜先生はお休みです。
代わりに小林先生という麻酔科医が臨時に行います。

このように当医院で働いている先生が所属する学会はそれぞれあります。
歯周病学会、インプラント学会、補綴学会(入れ歯や被せ物の学会)、
噛み合わせ学会、麻酔学会、審美歯科学会、
接着学会(歯と被せ物をくっつける研究の学会)等です。

昨日も話しましたが、1人の先生が全てを学ぶことは難しいことであり、
限られた時間の中で有効に時間を使い、多くの知識を得るためには
それぞれの知識を総合することが重要です。

そのため、学会の参加や発表はどんどんと行っていただきたいことです。
ただし、病院の診療のことを考えれば、毎週のように学会に行っていれば、
治療を受ける患者様にとっては診察日を選ぶ日程が狭められ、困ったことです。

今日の麻酔医についても同じです。
学会で知識を得ている間でも 他の先生が代わりをつとめられる体制が大切なのです。
それも『同じレベル』です。

『静脈内鎮静法』という麻酔は歯科医師であれば、特に難しい麻酔ではありません。
だれもができます。
しかし、インプラント手術中に 麻酔による全身管理と
インプラント手術自体を 同時に1人の歯科医師が行うことは 時には無理があります。
インプラント手術に集中していると 麻酔管理が十分でないことがあります。

それぞれの専門分野の先生が力を合わせることにより、よりレベルの高い治療が可能となります。

私自身は歯周病とインプラントの専門医ですので、
噛み合わせが難しい症例は 噛み合わせの専門の先生にお任せします。
(もしくは相談し、一緒に行います)

これが今回のテーマである『チームアプローチによる歯科治療』です。

特にインプラント治療にはこうしたチームアプローチが大切です。
歯周病、
噛み合わせ、
矯正治療、
歯科衛生士による清掃管理
等です。

その中でも歯周病治療にとって大切なのは
『歯科衛生士』の役割です。

歯周病治療において大切なのは
まず、『清掃管理』と『歯周病細菌除去治療』です。
『清掃管理』とは
『歯ブラシの仕方の指導』と『口腔内のクリーニング』です。

歯周病は一度治療を行ってもブラッシングがきちんとできていないと
必ず再発します。
実際に、歯周病治療を行っても、その後に再発をする患者様は
いらっしゃいます。
一度歯周病になった場合、通常の方よりもさらに十分なブラッシングが大切になります。

毎食、毎食のブラッシングを怠ると、必ず再発します。
もちろん再発すると歯はダメになっていきます。

多くの患者様は歯周病の治療開始時には非常に丁寧にブラッシングをします。
しかし、時間の経過とともに、だんだんとブラッシングの意識は低くなっていきます。

これは、私のような歯周病専門医の技術的なことではどうにもならないことです。

このブラッシングに対する意識を向上させ、常に高いレベルに維持するために
『歯科衛生士』の役割は重要です。

『歯科衛生士』のレベルの高さが『歯周病治療後の状態』を維持するためには大切なことです。

また『歯科衛生士』の力が最も発揮されるのが、
メインテナンス(定期検査)です。
メインテナンス治療において多くの時間はこの『歯科衛生士』が関わってきます。
口腔清掃状態のチェックや指導、PMTCと言われる専門的なクリーニングです。

『歯科衛生士』のレベルが低いとこのメインテナンスは十分な効果が発揮されません。

いくら歯周病専門医が高度な治療を行ってもダメになってしまいます。

今日は 歯周病治療において『歯科衛生士』の役割は非常に大切であるということでした。
明日も『チームアプローチによる歯科治療』です。
明日は『歯周病細菌除去療法の難しさ』です。

さて これから麻酔科医に『静脈内鎮静法』で麻酔をしてもらい、
インプラント手術になります。

上顎の左右の奥歯に5本のインプラント埋入です。
ソケットリフト法 GBR法を併用します。

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2007年6月2日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:『チームアプローチによる歯科治療』

土曜日は相変わらず混んでいます。

今日は歯科知識の話ではなく、
私(院長)以外の 歯科医師 の話や 歯科衛生士 、他のスタッフ について
お話したいと思います。
テーマは
『チームアプローチによる歯科治療』です。

当医院はインプラント、歯周病の専門歯科医院ですので、ほとんどの患者様は歯周病とインプラント治療を希望されて来院されます。

当医院では歯周病の治療を行える歯科医師は6名いますが、
歯周病専門医は私(院長)1人です。
しかし、他の先生は歯周病治療ができないかというと
もちろんそうではありません。

他の先生も歯周病の治療に対し、知識はもちろんのこと技術的なトレーニングも行っていますのでまったく問題ありません。

実際に歯周病の初期治療と言われる『ルートプレーニング(歯周病細菌除去療法)』は ほとんど私(院長)以外の先生が行っています。

おそらく私よりもでききるぐらいです。

歯周病治療は私1人の力ではできません。
他の先生やスタッッフの協力があってこそ達成できるのです。

ただし、単に歯周病治療を私以外の先生に任せているわけではありません。
全てのケースにおいて複数の先生とチームを組んで行っています。

まず歯周病治療において大切なのは『的確な検査(診査)』です。
この検査(診査)が きちんと できてこそ、正確な治療計画がたてられます。
歯周病治療に必要な資料がそろった後、
治療計画の全ては私(院長)がたてます。

歯周病の治療計画は患者様に説明後、お渡します。
また同時にそのコピーはカルテに保存されます。

この治療計画にそって治療は行われますので、複数の先生がいつカルテを見ても計画がわかるようになっていますし、現在の状態をすぐ知ることができます。
これは歯科衛生士や助手にも言えることです。

患者様一人一人の状況を全てのスタッフが理解していることが非常に大切なのです。

基本的に『治療計画書』は患者様にご理解をいただくためのものですが、
私達、医院内スタッフもこの治療計画書にのっとって行動することになります。
非常に重要なことです。

またこの『治療計画書』は複数の先生が関わることにより、治療計画のエラーを少なくすることにもつながります。

今日のテーマでもある『チームアプローチによる歯科治療』ですが、私一人の力では絶対に行えません。

先週までお話していました
『良い歯医者の見つけ方』でも話しましたが、
当院の歯科医師一人が1日で診療できる患者様の人数は5〜6人程度です。
『質』を追求した診療を行うとこれ以上は診察することはできません。
また私自身は時間のかかる大きな手術を行うことが多いので、日によっては半日で1人しか診察できない日も多いのです。

そのため私をサポートしてくれる優秀なスタッフが必要なのです。
的確な診査、的確な初期段階の治療 があってこそ、外科手術や全体的な噛み合わせの改善等の治療ができるのです。

私自身もそうですが、現在の状態になるまでには、多くの優秀な先輩について学んだ時期があったからです。

卒業から10年程は大変厳しい(忙しい)中で働いていましたが、そうしたことがあったからこそ、現在の私があると思います。

医療は1人の力では絶対にできないことです。
覚えることも莫大にありますし、
新しい治療法や考え方等も常に身に付けて いかなければなりません。
幅広い知識も必要です。

今現在でも、多くの先生の知識を常にいただいています。
その一つが『論文』です。
『最新の歯科医学論文』を毎日読むことは結構大変なことです。

毎日、診療して、治療計画をたてていますと、本を読む時間は限られてきます。
1日、2〜3時間が限度でしょう。
その限られた時間で全ての新しい知識を得ることは大変なことです。

診療以外にも多くの先生の手助けがあってこそ、総合的に治療が行えるのです。

今日は歯科医院の総論みたいな話になってしまいましたが、
明日から『チームアプローチによる歯科治療』の具体的な話をしていきたいと思います。

こうした話は他のHPやブログではあまりない話ですので、ご興味がある方は是非御覧になって下さい。

これからすぐ診療が始まりますので今日はこれで終了です。

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2007年6月1日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:神経のない歯が痛む理由

昨日は『歯根破折』についてお話しました。
そして『歯根破折』は神経のない歯に起ることもお話しました。

そして神経がないと 虫歯になっても痛み等がなく、気がつかないため、状態が悪化してから発見されることが多い
ということもお話しました。

しかし、正確に言いますと神経のない歯でも痛みはあります。

これは『熱い』、『冷たい』と言った歯の根の中にある神経自体の痛みのことではありません。

歯の根の周囲にある『骨』や『歯肉』の痛みです。

ちょっとわかりづらい話ですので、今日はこの話をします。

神経がない歯なのになぜ痛みがあるのでしょうか?

2つのことが考えられます。

一つは虫歯がひどく進行してしまったために自然に神経が死んでしまい、膿となって痛みがある場合です。

もう一つは以前に神経を取る治療が終了しているが、
その治療中に唾液などで感染してしまい根の先に膿を持っている場合です。

どちらにせよ膿がたまっているので痛みがでているのです。

治療は歯の根の中にある膿を除去し、
消毒薬を入れ、
膿が減少するのを待ちます。
消毒の回数は症状によって違いますが、
通常膿の程度がひどくなければ2〜3回程度です。
この治療を感染根管治療といいます。



図で説明した方が分かりやすいかと思いますので、
以下に治療方法を示します。

感染根管1





最初の図:
根の先に膿がたまっている状態です。
膿は骨の中でどんどん大きくなり、
時には骨を破壊し、
歯肉の外にでてくることもあります。
膿がたまっていても痛みがでないこともありますが、
いつ痛みがでるかわからないのです。
神経を取った後に治療が中断してしまった時などはバイ菌が入りこのような状態になります。


感染根管2






2番目の図:
治療はまず、歯の上から穴をあけ、
リーマーという針金のような器具を用いて 根の中にある
『死んでしまった神経』や『膿』などを取り除きます。
また最終的にこの根の中を封鎖させるような樹脂を詰めていくために歯の根の長さを計測します。
これは上図のように根の中にリーマーを入れ、
根の先に到達したかどうかの確認のレントゲンを取ることで長さを計測します。



感染根管3





3番目の図:
根の長さの計測と膿やバイ菌の除去が終了したら、
歯の中に薬を入れ、
外れないようにふたをします。
バイ菌などの汚れが除去され、
薬の効果があらわれれば、
1〜3回程度の薬の交換で膿の状態は回復し、痛みは消えます。
膿が多く認められたり、
痛みがある場合はさらに消毒を繰り返すこともあります。


感染根管4





4番目の図:
根の中が消毒され、
膿が減少すれば歯の中に『樹脂』を入れて根管を封鎖します。
これにより再度膿が繁殖する場所をなくすのです。
後はかぶせものの治療を行います。

これが『感染根管治療』という治療です。

この前までブログで連載していました『良い歯医者の見つけ方』
をまとめてアップしました。
ご興味のある方は御覧になって下さい。
良い歯医者の見つけ方その2
良い歯医者の見つけ方その3



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2007年5月31日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:『歯根破折』その2

『歯根破折』その2

先日は歯の根が折れてしまった場合、早期の対応が必要であることをお話しました。

これは本当に大切なことです。
根が折れた状態で時間がたつと後に大変な治療になります。

歯の根が折れても患者様ご自身では痛みが生じないことが多いので、
歯科医院で 『歯の根が折れています。抜歯が必要です。』
というような話を行った場合、
抜歯をご希望されない患者様も多いのが現状です。

そのため、後に痛みを生じた場合や最終的に抜歯をご希望された時には
状態は悪化し、治療を困難にします。

前回もお話しましたように歯の割れた部分から感染が起こり、
歯の周囲にある骨が吸収(溶ける)してしまいます。
骨が吸収してしまうと 
その後にインプラント治療を選択される場合には困難を極めます。

特に前歯部の場合、骨吸収が大幅に起ると審美的な問題を生じます。

具体的には骨吸収のため歯肉も下がります。
骨の増大治療(GBR法)を行っても吸収が大きい場合には完全に元に回復しないことがあります。
つまり歯肉が下がったままです。
その状態でインプラントを行うとその部分のみ歯が長くなった状態になります。

笑った時に歯肉があまり見えない方は問題ありませんが、
笑った時に歯肉が見える方は問題があります。

私のようなインプラント専門医にとってもこのような症例は最も難しい治療になります。

歯科に限らずどのような病気でもそうですが、状態が悪化すると治療は難しくなりますし、完全に回復させることができなくなることもあります。

昨日も話しましたが、歯(歯の根)が折れる原因としては
歯の神経がないことです。

逆に言えば、『歯の神経を取らない』ことが重要です。

現在、『神経がない歯』が多い方は要注意です。
ただし、現状としては神経のない歯を保護する完全な治療法はありません。

できることとしては
定期的にチェックをし、
『虫歯になっていないかとか』、
『噛み合わせも問題が生じていないか』
を検査することが大切です。
特に 神経がないと 虫歯になっても痛み等がなく、気がつかないため、
状態が悪化してから発見されることが多いのです。

また『歯ぎしり』や『くいしばり』がある方は要注意です。
就寝時に噛む力はものすごいもので、
その力によって
歯が折れてしまうことも結構あります。
『ナイトガード』と言われる防止装置の装着が有効です。

上記のような予防法をとっても100% 破折を防止することはできないのが現状です。

そのためまず、神経を取り除くような状態にならないことが最も大切なことです。

虫歯になりやすい方はその予防策を歯科医院で相談されることが大切です。
虫歯は十分予防できることです。

虫歯が予防できれば、
苦痛もありませんし、
歯科医院に通院する時間も無駄になりません。
治療費もかかりません。
食事も気にせずできます。

いいことばかりです。

虫歯にならないようにすることは十分可能なことです。

虫歯を治療しに歯科医院に行くことよりも
予防のため歯科医院に行かれることが大切です。

そうした方が最終的には通院回数も少なくなりますし、
医療費もおさえられます。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。
2007年5月30日

インプラント 歯周病 専門医のブログ:『歯根破折』その1

今日から新しいテーマになります。

タイトルは『歯根破折』です。

通常の噛む力ででも歯が突然折れたり、割れたりすることがあります。

特に多いのは上顎の前歯部です。

よくあるケースでは
上顎の前歯の被せ物が取れてしまったため、歯科医院に行ったところ
『歯(歯の根)が割れているので、抜歯しかない』
と言われ、抜歯後にインプラント治療を希望され当医院に来院されるケースが多くあります。

患者様にとっては『なぜ歯が割れたのか?』
と疑問をもっている患者様も多くいらしゃいます。

この原因の多くは神経がない歯で起こります。
神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。

こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、
蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。

ここで問題なのは折れた歯(歯の根)は痛みが生じないことです。
そのため患者様の中には見た目や噛むことに問題がない場合には
そのまま放置されることがあります。

これはいけません。

問題は歯が折れてしまったことだけではありません。
その後に起ることです。
折れてしまった歯が何とかならないものだろうかと考え、
抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。

破折したままの状態でいると破折した部分から感染が起こり、
周囲骨の吸収が起こります。
骨の吸収が大きく起こるとその後にインプラントを埋入する場合に非常に不利な状態になります。
もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。
骨の吸収がほとんどない場合には抜歯と同時にインプラントが埋入(『抜歯即時インプラント』を参照)できますし、
骨の吸収が軽度から中程度であれば抜歯と同時にインプラントを埋入し、さらにGBR法(『骨再生法(GBR法)』を参照)を行うことになります。 しかし、長期間破折を放置しておくと吸収は大きくなり、
インプラントを行うのに条件が悪くなります。

また場合によっては折れている場所が良かったり、折れてからあまり時間が経過していない場合には抜歯しないで治療が可能な場合もあります。

歯(歯の根)が折れた場合には早期の対応必要であるということです。


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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
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