歯周病専門医サイトブログ

2010年1月25日

歯周病治療は大変なの?:その1

1/25(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。

今日の話の前に以前このブログで解説したパーフェクトペリオのその後をお話します。
以前のブログを読んでいない方 や 知らない方は、以前のブログを読んで下さい。
  パーフェクトペリオ:その1
  パーフェクトペリオ:その2
  パーフェクトペリオ:その3
昨年末、歯周病の治療薬としてテレビで報道されたことにより、
『パーフェクトペリオを使用すれば、歯周病が治る!』といったことが広まってしまいました。
パーフェクトペリオが本当にどういった薬であるかは、上記のブログをご覧になって下さい。
一時期流行りましたこの薬もたいぶ下火になってきたようです。
当然と言えば当然の結果です。
パーフェクトペリオを始めとして、
『これを使用すれば歯周病が完治する!』といったものは
今までにも数多くありました。
もちろん それら全てが まったく効果がないわけではありません。
それなりに効果があるものもありました。
しかし、現実的には、まったく効果がないばかりか 問題となることもありました。

同様のことは、歯周病に効く薬以外でも数多く存在します。
例えば、痩せる薬 等です。
『今まで なにを行っても痩せなかった人が この薬(?)を飲むだけで痩せます!』
といった内容のものです。
『この薬(?)を服用した人が1ヶ月で5キロも痩せました!』とか
『ウエストが10センチ細くなりました!』
等の服用者の体験記のようなものがあり、
購買意欲をあおっています。

同様に『ダイエット器具』 や 『ダイエット運動』も毎年新しいものが次々にでてきます。
『今まで さまざまなダイエットを実行しても痩せなかった人が この器具を使用したら 痩せました!』
というような広告です。
私は、決してこれらの ダイエット器具 や ダイエット運動 を否定するわけではありません。
事実関係は分かりませんので…

しかし、医療に関しては違います。
歯周病についても 
『このようなタイプの歯周病であれば、このような治療を行えば治る』
ということは科学的に実証されています。
逆に言えば、
『このように進行した歯周病であれば治らないので、抜歯が必要』
ということも分かります。
科学的に実証されている以外にも 歯周病専門医 の臨床経験からも具体的な治療方法が分かります。
そうした方法が確実に分かっているのに きちんとしたデータがない薬等を患者様に販売する歯科医師がいるのも事実です。
嘘は結果的に患者様を不幸にします。
歯周病で悩んでいる方がいれば、歯周病の治療をすれば良いのです。
なにも根拠のない薬を単に販売するのは医療行為ではありません。

この話は、パーフェクトペリオを完全否定するものではありません。
しかし、歯周病の検査や治療もせず、効果がまったく未知の薬剤を処方する行為は 決して行ってはいけません。
単に患者様を混乱させるだけです。
科学的根拠のある治療方法を患者様にきちんとお話しすることが一番大切であり、
その補助的な意味で うがい薬 等があるのです。


さて余談はここまでにして
今日のテーマは『歯周病治療は大変なの?』になります。

このブログを見られている方の中には、
 歯肉から出血がある!
 歯がグラグラする!
 歯科医院で歯周病と言われた!
等で歯周病の治療を行いたいと考えられている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、歯科治療というと
 痛いのでは?
 治療回数が何回もかかるのか?
 本当に治るの?
等 さまざまな不安もお持ちのこと思います。
本日からシリーズでこうした内容について解説していきます。

本日は、『歯周病治療は痛いのか?』になります。
歯周治療の基本的な治療として、ルートプレーニング(SRP) という治療があります。
以前よりこのブログをご覧になっていられる方は もうお分かりのことと思います。
ルートプレーニング は、中程度歯周病であれ、重度歯周病であっても必ずこの治療を行います。
このルートプレーニング のことを歯周病の初期治療と言います。
始めに行う治療だからです。
それではこの基本的な治療であるルートプレーニング は、痛いのでしょうか?
ルートプレーニング は、歯周ポケット という歯肉の内部深くに侵入した汚れを取り除く治療です。
この汚れは、歯ブラシが確実に達成できなかった場合に歯周ポケット に入り込んでしまった汚れです。
歯周ポケット 内部に溜まった汚れは、専用の器具で取り除きます。
この際、歯肉に麻酔を行います。
麻酔を痛くなく行うための方法については、以下を参考にして下さい。
      痛みの少ない歯科治療
ルートプレーニング は、麻酔を行うため 治療中の痛みはありません。
ご心配はいりません。
それでは、麻酔が切れた時にはどうでしょうか?
麻酔が切れたら痛いのでしょうか?
多くの方は、麻酔が切れた後でも痛みを生じることはほとんどありません。
しかし、稀に『麻酔が切れた後で痛かった!』と言われる方もいらっしゃいます。
同じ治療を行っても 痛みを感じる程度には 個人差があるのは事実です。
100%痛みを生じないかと言いますと 個人差があるとしか言えませんが、ほとんどの方で痛みはありません。
これが現実的なところです。
ただし、歯肉の腫れが大きかったりする状態でルートプレーニング を行うと痛みが生じる確立は高くなります。
そのため、ルートプレーニング 前には徹底して炎症を抑えることが重要です。
また、歯ブラシがきちんとできていない方の場合にも痛みが生じる確立は高くなります。
歯ブラシが適切に行えていないと炎症が完全に抑えられないからです。
ルートプレーニング 前に徹底して炎症を抑えるために、歯ブラシの徹底と歯石除去を行い、炎症が強い部位には歯周ポケット 内部に抗生剤を注入して炎症を抑えることを行います。
ルートプレーニング 前には徹底して炎症を抑えることが 治療後の痛みを少なくする有効な手段です。
しかし、ルートプレーニング にはさほどご心配はいりません。
麻酔も行いますし、1回の治療時間も30〜60分程度かかります。
また、1回の治療で7歯程度の歯を一度に行いますので、口腔内全体の歯周病治療が必要な場合には4回の治療回数がかかります。(当医院の場合)
そのため、それなりの大変さはあります。
ルートプレーニング を1回の治療で麻酔もせず、短時間で行うことは不可能なのです。
時々重度歯周病の方で、
『今まで治療に通院する時間がなかったので、歯周病を放置してしまった!』
『今後も通院に通う時間がないので、本日1回でなんとかならないのか?』
というご質問を受けることがあります。
また、初診時からルートプレーニング を行いたい! というご希望もあります。
重度歯周病の場合、これは無理です。
歯周病治療はどうしても治療ステップがあります。
まず、炎症の消退
次に 徹底した歯ブラシを行うことによる汚れの付着防止
その後ようやくルートプレーニング になります。
先の2つを達成できないうちに歯周病の初期治療を行うことは無理なのです。
炎症が強いうちに歯周病の初期治療(ルートプレーニング) を行っても 効果が少ないばかりでなく、治療に対する痛みも大きくなることがあります。
逆に言えば、炎症がきちんと減少した状態でルートプレーニング を行えば、痛みが起こる確立はぐんと低くなります。


今日はこれで終了です。
次回も本日の続きになります。

この前 愛知県豊橋市の某歯科医院で インプラントの使い回し についていろいろと報道されていました。
この内容については以下のブログに掲載してありますのでご覧になって下さい。
インプラント基礎ブログ


次回のブログは、2月1日(月)になります。



・ オリコン 2010年度版 顧客満足度の高い インプラント歯科医院ランキング神奈川県版


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