根拠のない治療はやめよう!!

5/30(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。

本日のアップ だいぶ遅れました。
朝から出かけるところがありましたので…
すみません。

今日のテーマは、『根拠のない治療はやめよう!!』になります。

最近根拠のない治療法が多く出回っています。
特にひどい雑誌が 中高年を対象に発売されている 某健康雑誌『わ○○』という月刊誌です。
この内容がひどい!
もう怒りを通り越して あきれるしかない 内容です。
ちょっと前に 1冊まるごと 歯科特集を行っていたのですが、
まあ、大変な内容です。
良くある 健康食品 や 健康器具、ダイエット食品(薬)…等のコマーシャルがありますよね。
『この健康食品を服用したら 病気が治った!!』とか
『このダイエット食品を飲んだら20キロ痩せました!』とか
『今まで さまざまなダイエット器具を使用したことがあったが、まったく効果がありませんでしたが、この器具を使用したらすぐに効果があらわれ、1ヶ月で10キロも痩せました!』
というような広告です。
しかし、このような過剰広告には、必ず以下のような文面が書いてあります。
*個人の感想です

また、週刊誌の広告によくある
『幸運を呼ぶ 数珠とか ネックレス』というような物もありますよね。
『今まで運がなかったのですが、この幸運を呼ぶネックレスを付けたとたんに宝くじで1億円が当たりました!』とか
『医者に見捨てられていた病気がこの数珠をつけたら治りました!』
というようなことが書いてある雑誌広告があります。

こうした マユツバ のような話しと同じような健康雑誌が 本当に多く発行されています。
先程の健康雑誌の中にも
『歯周病でグラグラしていた歯がこの歯磨き剤を使用したら3日で治りました!』
『歯周病の90%は、薬で治ります!』
というようなことが書いてありました。
私のような歯周病専門医 からすれば、このようなことはあり得ないことです。
歯周病は、感染症 です。
そのため、グルコン酸クロルヘキシジン含嗽剤 等 の 感染予防薬 を行えば、ある程度感染を抑えることは可能です。
これは、きちんとした学術根拠がある治療内容です。
しかし、実際に歯周病になっている状態の場合、いくら効果が実証されている感染予防薬 を使用しても治ることはありません。
その理由はいくつもありますが、一番分かりやすい理由をお話しします。
歯周病のなると歯と歯肉の境目(歯周ポケット )に 汚れ(食べかす)が入り込みます。
歯肉の深い中に汚れ(歯石)が入り込むのです。
以下の写真を見て下さい。
これが歯肉の内部に入った汚れ(歯石)です。
スライド1

この黒い汚れが歯石です。
歯肉の内部に存在する歯石は、非常に高く、私のような歯周病専門医 やトレーニングされた日本でも数少ない日本歯周病学会の認定歯科衛生士 でさえ、専用の器具を使用しても取り除くのは困難なことです。
それが、『歯周病を治す歯磨き剤』と言われるようなものを使用したからといって
先程の歯肉内部の歯石が溶けたり することは決してあり得ません。
以下は、実際に歯石を取っている動画です。
参考にされて下さい。


また、歯周病が進行すると歯を支えている骨が吸収します。
そのため、歯がグラグラ してくるのです。
一度吸収した骨は、自然に戻ることは決してありません。
そのため、『歯周病に効く歯磨き剤?』というような物を使用したからといって
グラグラが改善されることはありません。

本当にこの適当なことを雑誌に書いて販売していることが信じられません。
また、もっと問題なのが、この広告をあおるように歯科医師の記事が載っていることです。
いかにも事実であるかのように…

また、この雑誌には、
『内科的歯周病治療』
という記事もあります。
これは、ジスロマック という抗生剤の服用 と 抗カビ剤薬溶液 の使用によって歯周病を治す
といったものです。
確かに 抗生剤の服用によって歯周病を治療するという方法はあります。
しかし、これは抗生剤単独(抗生剤だけで)によって治すものではありません。
歯周病治療 と併用することで始めて効果があらわれるものです。
また、抗カビ剤薬溶液 は歯周病には効果はありません。
この 抗カビ剤薬溶液 が歯周病に効果があると言う デマ が 10年程前に朝日新聞に掲載されたことから 嘘の話しが大きくなって そのうち『抗カビ剤薬溶液が歯周病に効く!』という話しにまでなってしまたのです。
その当時、あまりにも問題となり、日本歯周病学会が『抗
カビ剤薬溶液と歯周病の研究報告』までを発表し、抗カビ剤薬溶液は歯周病には効果はない!と断定しています。
これは 抗カビ剤薬溶液が歯周病に効果がないことはまぎれもない事実であり、
今でもこのことを患者様に勧めている歯科医師がいること自体大きな問題です。
また、国(厚生労働省)としても抗カビ剤薬溶液 を大量に販売している歯科医院を指導する事態にもなったのです。
抗カビ剤薬溶液 と歯周病 については、私の先輩にあたる歯周病専門医が自身のHPで警告していますのでそちらを参考にされて下さい。
抗カビ剤 と 歯周病
また、日本歯周病学会 でもこの問題を大きく取り上げて 否定論 の警告をしています。
また、最近にも問題となった 『パーフェクトペリオ』といい歯周病に効く薬がありましたが、これも当医院のHPでなんども否定論を掲載してきましたが、日本歯周病学会 でも問題としてHP上で警告しています。

このような科学的根拠のない歯科治療は、患者様にとって有害なことであり、正しい情報を提供する義務がある歯科医師自身が謝った情報を患者様に伝えていることは大きな問題です。

また、インターネットで『パーフェクトペリオ』を通信販売している歯科医院もあります。
『金儲けが目的か!!』と怒りが治まりません。
根拠もない薬液を診察もしないで通信販売していること自体、医療人として問題です。

科学的根拠のない治療は決してすべきではありません。
当医院のHP(ブログ)では、今後も きちんとした科学的根拠のあるデータを紹介していきたいと思います。

次回のブログは、6月7日(月)になります。

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