歯周病予防薬

7/12(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病予防薬』になります。

歯周病を予防できる薬があればいいですよね。
簡単ですから…
例えば、テレビコマーシャル 等で歯周病に効果がある歯磨き粉の宣伝広告があります。
こうした歯磨き粉は本当に効果があるのでしょうか?
歯周病は治るのでしょうか?
答えとしては、歯周病の予防には効果がある可能性があります。
予防です。
しかし、歯周病が治ることはありません。
これは、歯周病の成り立ちを考えればご理解できます。
以前このブログでもこの話しを解説したことがあります。
重要なポイントですので、再度ご説明します。
歯周病は、歯周病ポケットという 歯と歯肉の境目に汚れが 入り込むことから始まります。
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この隙間が歯周病ポケットです。
以下が歯周ポケット検査をしているところです。
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歯周ポケット検査は、歯の周囲を6カ所測定します。
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この歯周病ポケット内部に侵入した汚れを取り除くことが 歯周病の治療です。
歯周病の治療の中でも最も一般的に行われるのが、ルートプレーニング です。
これは、歯肉の中に「キュレット」と言われる器具を挿入し、内部の汚れ(歯石 等)を取り除く治療です。
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以下の図はルートプレーニング を行っているところです。
歯周病のなると歯と歯肉の境目(歯周ポケット )に 汚れ(食べかす)が入り込みます。
歯肉の深い中に汚れ(歯石)が入り込むのです。
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この歯肉の中に存在する歯石を見てみましょう。
以下の写真が歯肉の内部に入った汚れ(歯石)です。
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この黒っぽいものが 歯石 です。
こんなものが歯肉の中に溜まっているのです。
この歯石を取り除くことは非常に難しいのです。
私達歯周病専門医 が行っても 完璧に歯肉の中深くまで侵入した歯石を取り除くことは困難です。
実際にルートプレーニング を行っている動画(21秒)がありますので、ご覧になって下さい。

以下の動画は、分かりやすくするために 抜歯した歯で歯石を取り除いている動画(55秒)です。

前置きが長くなってしまいましたが、こうした歯石が 歯周病の効果があるとされる歯磨き剤を使用したからといって取れると思いますか?
絶対に取れません!
また、『歯周ポケット内部にまで届く、毛先の細い歯ブラシ』というコマーシャルもあります。
これはどうでしょうか?
答えとしては、そのような歯ブラシを使用しても歯周ポケット内部に侵入した歯石を取り除くことは不可能です。
逆に歯周ポケット内部を傷つけてしまう可能性があります。
私達歯周病専門医 から言えば、歯周ポケット内部にまで歯ブラシを届かせる必要性はありません。
歯周ポケット内部の汚れを取り除く行為は、歯科医師の仕事です。
患者様は、歯肉の上(歯周ポケットの上)についている汚れを取りのいていただくのが役目です。
この歯周ポケット上部の汚れを歯ブラシで取り除くことだけで十分です。
しかし、現実的に歯周ポケット上部の汚れを歯ブラシで取り除くこと自体も大変なことです。
かなりの努力が必要です。
現実問題として、100%近く歯ブラシができる患者様は、ほとんどいません。
10人いれば、1人いれば良いほどです。
ほとんどの患者様は、歯肉の上に存在する汚れさえ、取り除くことができていないのが現状です。
でも、ほとんどの方は
「100%とは言わないが、だいたいできているだろう!」
と思っています。
現実と理想のギャップはほど遠いです。
患者様には、この歯周ポケットの上部の汚れを取っていただくだけで十分です。
このことに集中していただきたいのです。
さて話しは、本日のテーマである「歯周病予防薬」に戻ります。
歯周病予防薬としてきちんとした科学的データ(根拠)があるのは
『グルコン酸クロルヘキシジン』
という薬剤です。
学術的論文として、
『0.36%以上のグルコン酸クロルヘキシジンは歯周病予防に対して効果があります』
ただし、上記以下の濃度の場合には、その効果は減少します。
これは きちんとした科学的根拠のあるデータです。
しかし、これはあくまでも
「予防」です。
『0.36%以上のグルコン酸クロルヘキシジン』を使用しても
歯周病が治ることはありません。
「予防」です。
現在 進行した歯周病が治るような科学的根拠のある「薬」はありません。
しかし、多くの患者様は、薬局で販売されているような
歯周病予防歯磨き剤 や マウスウオッシュ を効果があるものとしてご使用されています。
こうした薬剤等を決して使用してはいけない とは言いません。
あくまで「予防薬?」の一つとしてご使用していただきたいのです。
問題なのは、こうした 市販されているものに頼り切ってしまうことです。
本来であれば、通常の歯周病治療で十分治るはずが、
市販の「予防薬?」に頼った結果、
歯周病を悪化させたり、することがあります。
なにが効果があって、
なにが効果がないのか?
現在の歯周病の状態でなにをすることが必要なのか?
を十分ご理解することが一番大切なのです。

次回のブログは、7月19日(月)になります。

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