歯周病専門医サイトブログ

2012年11月26日

神経がない歯の生存率:最新版(2012.11)

2012年11月26日(月曜日)です。

始めに院長不在のお知らせです。
12/2(日曜日)は、学術大会参加のため、院長不在となります。
山科先生、真鍋先生、鎌田先生の診療となります。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

このブログは、当然のことながら最も新しいテーマ(今日のブログですよね)をご覧になっていることと思っていますが、実はそうではありません。
過去のブログテーマを検索して ご覧になっている方も多くいらっしゃいます。
その中で最も検索されているのが、
「神経がない歯」
についてのテーマです。
ここ何年にも渡り、必ず上位に検索されるテーマです。

そこで本日は、過去に掲載された
『神経がない歯の生存率』
について解説するとともに
さらに内容をアップして解説します。

そでは今日のテーマは『神経がない歯の生存率:最新版(2012.11)』になります。

始めに説明しておきますが、
「できるかぎり神経を取らない!」
「できるかぎり歯を削らない!」
ということが歯を長く維持するために大切なことなのです。

神経のない歯は、さまざまなトラブルを起こすことが多いのが事実です。

ただし、誤解をしていただきたくないのですが、
治療上、神経を取ることはあります。
そのため、
神経を取ること = ダメなこと
ではありません。
例えば、以下のような場合には、どうしても神経を取り除かなければいけないことがあります。
1.虫歯が大きく、神経にぶつかっている
2.神経を取らないと痛みが取れないような症状がある場合
このようなケースでは、神経を取り除く可能性があります。

それでは当医院では、絶対に神経を取り除かないのか?
ということになりますが、
そんなことはありません。
上記に記載したような状態の場合には、やはり神経を取り除くことが必要になります。

しかし、いくら虫歯が深くても できるかぎり神経を取り除かないで治療を行なうようにしています。
従来であれば、神経を取り除かなければならないような状態(大きい虫歯)でも
虫歯を取り除いた後、痛みを和らげたり、菌を減らす薬をつめて経過観察します。
その結果、痛みを生じなければ神経を取る必要性はありませんので、
その後 詰め物 や 被せ物 を行って終了です。

神経を取らなければ、歯にとっても良いことですし、
治療回数も圧倒的に少なくすることが可能です。

それでは、何度かブログでもアップしたことがある内容ですが、
神経のない歯についての問題点を解説します。
新しい情報もアップしていますので、今までご覧になっている方も是非見て下さい。

神経がない歯の生存率は、神経がある歯と比較すると圧倒的に低いのが現状です。
神経がない歯の生存率についての研究論文は多くありますが、
約5〜30年と言われています。
しかし、神経を取った後に 1年も経過しないうちにダメ(抜歯)となるケースもあります。
神経のない歯の生存率が約5〜30年ということは、
20歳で神経を取った人は、25歳〜50歳程度で歯がダメ(抜歯)になる確立が高いということです。
それだけ神経のない歯の将来性は低いのです。
30年以上保つこともありますが、稀なケースと言えます。

また、神経がない歯に 被せ物(セラミック、金属冠) や 差し歯、ブリッジを行った場合、その被せ物は約7〜8年でトラブルが起こると言われています。

以下は、神経がない歯の代表的なトラブルです。

1.歯根破折を起こす!
まず、歯根破折(歯の根が折れる、亀裂が入る)です。
神経のない歯はもろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。?
こうした状態を患者さんに説明する際に ” 木 ” に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。
歯(根)が折れた場合には、基本的に抜歯となります。

2.虫歯になりやすい!
次に 神経がない歯は、虫歯になりやすく、虫歯の進行速度も早いのです。
神経を取った歯は、ほとんどの場合 金属製 や セラミック等の被せ物(差し歯)を行います。
こうした被せ物には、ほんのわずかですが つなぎ目(隙間:すきま)が存在しています。
段差といってもいいでしょう。
この つなぎ目 に汚れが溜まりやすく、歯磨きが適切にできないと 被せ物の隙間から虫歯細菌が侵入し、虫歯となってしまいます。
また、神経のない歯は、虫歯になってもしみる等の痛みが起らないため、気が付かないうちに進行しやすいのです。

3.根の先に膿みが溜まる!
次に 神経がない歯は、根の先に膿みが溜まることがあります。
この膿みが大きくなると 腫れたり、痛みが起こったりします。
本来、歯の中にある神経は、無菌的な状態ですが、神経を取る際に歯に穴を開けた瞬間に 外部(大気中)の細菌が神経の穴に入ってしまいます。
外部からの感染を100%防ぐことは不可能なことです。
また、歯の根(神経が通ってる根)は、非常に複雑な形態をしており、メインの神経以外にも 細い神経(血管)が無数に存在します。
例えると 木の根っこにも 無数の細い根が存在するのと同じです。
そのため、全ての神経を取り除くこと自体 難しいのです。
残った細い血管が腐ったりすると 膿みとなることもあります。
根の先に膿みが溜まった場合には、膿みを取り除く治療(感染根管治療)を行いますが、再発率が高いのです。
根の先に膿みが溜まっているような状態(感染根管)では、根自体が感染しているため消毒だけでは細菌を100%取り除くことは不可能です。
特にレントゲン上で膿みの陰が大きかったり、何度も腫れを繰り返しているような状態の場合には、再発するリスクが高いことが 多くの論文からも明らかになっています。(再感染根管治療
以下は、さまざまな論文から得られた神経の治療の成績です。
  1. 感染根管治療80%程度の成功率
   (50〜90%程度の成功率の論文報告が多い)
  2.再感染根管治療60%程度の成功率
   (50〜80%程度の成功率の論文報告が多い)
これらの論文から 根の先に膿みが溜まっているような状態で治療を行った場合(再感染根管治療)には、10人に治療を行えば 4人は膿み(腫れ)が再発するということです。

神経のない歯は、どうしたら良いのか?
それでは、神経のない歯は どうしたら良いのでしょうか?
どうしたらトラブルなく 長く保つのでしょうか?
上記でご説明した
『歯根破折』
『根の先に膿みが溜まる』
といったことは、患者様ご自身で防ぐことはできませんが、
『虫歯になりやすい』ということは、予防をしっかり行うことでリスクは軽減できます。
つまり、起床直後と就寝前の歯磨きが 今後を左右するのです。

ただし、この「歯磨き方法」というのが正しく理解されていないことが非常に多いと感じています。

始めに説明しておきますが、
食べたらすぐ歯を磨くことが大切だ!
ということを実践されている方は、明らかに間違いです。
食べたらすぐ歯磨きを行なえば、虫歯にならない!
という考えは、間違っているのです。

「皆さんは、なぜ歯磨きをしているのですか?」
 
正しい答えを言える方はほとんどいらっしゃらないでしょう。

多くの方が以下のようにお答えします。
「汚れ(食べかす)を取るために歯磨きをする」 

このような考えでは 虫歯を予防することはできません。

「毎食後、徹底して歯磨きをしているのに すぐ虫歯にするなってしまう!」

「歯科医院では、歯磨き方法が悪いと言われるので、歯磨き回数をもっと増やして
 徹底して磨いているのにいっこうに虫歯がなくならない!」

という方もいらっしゃいます。

もちろん 適切な歯磨きが行なわれていることが前提ですが、
こうした方は、歯磨きをなぜするのか がまったく分かっていないのです。

実際に歯科医師でも
「食べたらすぐ磨く!」
という指導を行なっている人も いるようです。
明らかに間違いです。

虫歯予防で重要なことは、
細菌のコントロールです。
汚れを取ることが予防ではないのです。

正しい歯磨き方法については、次回(12/3)のブログで詳しく説明します。

今日のブログは、『神経がない歯の生存率:最新版(2012.11)』という内容ですので、本日のテーマの続きを解説します。

続きになりますが、
神経のない歯が虫歯になっていると判断された場合には、早急に対応することが重要です。
神経がない歯は、冷たい等の症状がでないので、知らないうちに 虫歯が進行して 手遅れになることがあります。

また、神経のない歯に負担をかけないことも歯根破折防止の点からは大切なことです。
これは、神経のない歯をできるかぎりブリッジにしないことや
歯がない状態のままで放置しないことも重要なことです。
歯が欠損したままでいると 残っている歯に負担が加わるのです。

残っている歯に神経がなければ、歯根破折が起こる確立も高くなるのです。
神経がない歯を生涯に渡って維持することは、さまざまなリスクがあり 困難なことです。
そのため、リスクを最小限にするための治療方法 や 毎日の管理 が重要になってくるのです。

今日のブログで 神経のない歯のリスクについて だいぶご理解いただけたと思います。

次回のブログでは、「正しい歯磨き方法」について解説します。

次回のブログは、12月3日(月)になります。


年末年始休診の案内

12月30日(日曜日)〜平成25年1月4(金)まで休診とさせていただきます。


インプラントのブログは下記をクリックして下さい。
インプラントブログ

インプラント基礎ブログは下記をクリックして下さい。
インプラント基礎ブログ

メール無料相談は こちらをクリック                          歯科治療で分からないこと や ご心配ごと をメールして下さい。基本的に、当日に回答させていただきます。

インプラントオンライン見積もりは こちらをクリック
欠損部からインプラントの治療費や治療期間(治療回数)等をお答えします。

インターネット・オンライン予約 はこちらをクリック
休診日でも24時間 オンラインで予約が行えます。

オリコン歯科医院ランキング2012年度版発表!

オリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の2012年度版が
公表されました。
オリコンは、音楽以外でもさまざまな分野でアンケート調査を元にしてランキングを発表しています。
当医院はインプラント治療で 11部門中 5部門で ベスト10入りをしました。
ランキングされた多くの歯科医院は、大学病院 や 規模の大きい歯科医院ばかりでしたので、当医院のような小規模の個人歯科医院が選出されることはとても喜ばしいことです。
今後も多くの患者様に支持されるよう スタッフともどもがんばってきたいと思います。

ランキングの詳細は、以下をクリックして下さい。
  オリコン2012年 インプラント治療前のケア・説明部門: 7位
  
  オリコン2012年 インプラント治療の丁寧さ部門: 10位
  
  オリコン2012年 インプラント治療結果部門: 8位
  
  オリコン2012年 治療プランの充実度部門: 10位

  オリコン2012年 治療後のアフターケア・保障制度の充実度部門: 6位

歯周病専門サイトは、以下をクリック           
歯周病は横浜歯周病情報センター

インプラント専門サイトは、以下をクリック       
鎌倉インプラント情報センター

総合サイトは、以下をクリック              
インプラントなら横浜の大船駅北口歯科
最近の投稿
カテゴリ
アーカイブ

PAGE TOP