バイオフィルムの除去方法

2015年 4月13日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

始めに今年(2015年)のゴールデンウィーク期間中の休診案内です。
下記日程を休診とさせていただきます。

• 4月29日(水曜日):昭和の日
• 4月30日(木曜日):定休日

• 5月 3日(日曜日):憲法記念日
• 5月 4日(月曜日):みどりの日
• 5月 5日(火曜日):こどもの日
• 5月 6日(水曜日):振替休日
• 5月 7日(木曜日):定休日

休診期間中の急患 等は 下記メール診療相談 からご連絡下さい
メール診療相談

それでは本日のブログを開始します。

ここ数週間 講演活動が忙しく、
スライド作製に時間がかかり
なかなかブログアップが難しい状態でした。

今日のテーマは、『バイオフィルムの除去方法』になります。

前回のブログでは、
バイオフィルムについて説明しました。

ちょっと期間が開いてしまいましたので、
前回のおさらいから始めます。

最初は、前回の内容と同じにはなりますが、
本日の内容を十分をご理解いただくためにも
ご覧になって下さい。

バイオフィルムとは、
『細菌などが集まってできたヌルヌル、ネバネバした塊』のことです。

そう言ってもピンとこないと思いますので、
具体的に私達が日常生活する上で経験する
『バイオフィルム』の話しをします。

台所 や 風呂場の清掃を少ししないでいると
そこは、
” ヌルヌル ” としてきます。

その ” ヌルヌル ” を除去しようと思っても、
塩素系の薬剤等を使用しない限り、
ブラシのみではなかなか取除くことは困難であると思います。

この除去しづらい
” ヌルヌル “が
『バイオフィルム』です。

『バイオフィルム』の中には、
多数の細菌が生存しています。

『バイオフィルム』は、
内部の細菌を守るバリアーと思って下さい。

こうしたバイオフィルムは、口腔内にも生じます。

先にも説明しましたように
『バイオフィルム』の内部には複数の『細菌』が生息しています。

バイオフィルムは、バリアーとして働いているため、
かなりの高濃度の薬剤でもない限り、内部の細菌を殺すことは困難です。

細菌をそのままにしておくことは、
歯周病、虫歯を引き起す原因となります。

このバイオフィルムを的確に取り除くことが重要なのです。

そこで本日のブログでは、
バイオフィルムの除去方法について解説します。

バイオフィルムの除去には
マウスウォッシュを使用するだけでは、取り除くことは不可能です。

汚れを機械的に除去することが必要です。

それが、歯ブラシによる 汚れの除去なのです。

しかし、現実的に
口腔内の汚れを完全に除去することは難しいものです。

例えば、コップに付着した汚れを取り除くには、
洗剤を付けたスポンジ 等で擦ります。
洗剤の効果もそうですが、
スポンジでコップを擦ることで、
機械的に汚れを取るのです。

そのあと、コップを洗浄すれば、
きれいになります。

ごく普通のコップの洗い方です。

口腔内も同じです。
歯ブラシで歯の隅々まで擦り、
汚れを除去することができれば、
細菌が生存するバイオフィルムを取り除くことができます。

しかし、歯はコップとは違い
単純な平面ではありません。

小さな凹凸がいっぱいあります。

また狭い空間なので、
奥歯になればなるほど歯ブラシは届きにくくなります。

歯と歯の間なんて、本当に大変です。

さらにご自身では、
どこに汚れが付着しているのかを事前に把握すること自体が困難です。

通常の鏡でみても歯の裏側なんて 見えません。

奥歯では、歯の間もよく見えません。

また、差し歯 等の被せ物 や ブリッジ等をされている方は、
被せ物の境目に汚れが付着していることが多く、
こうした部位に付着した汚れを徹底した清掃することは、
現実問題として、非常に難しいのです。

そのため、ご自身では良く磨けたと思っても
見えない部位 や 奥歯 等に
汚れが残っていることが多いのです。

結果的にバイオフィルムは残ってしまい、
バイオフィルム中の細菌により問題が引き起されるのです。

それでは、歯磨きで十分に取りのけなかったバイオフィルムはどうでしたら
良いのでしょうか?

歯科医院では、さまざまな器具を使用し、
口腔内に存在するバイオフィルムを除去します。

この方法をPMTCと言います。

PMTCとは、
Professional Mechanical Tooth  Cleaning』の略で、

歯科医師 や 歯科衛生士のように特別に訓練を受けた専門家が
器具 や ペースト(フッ素入り歯面清掃剤)を用いて
歯面 および歯周ポケット内部に存在している『バイオフィルム』
を機械的に除去することを言います。

それでは、具体的な『バイオフィルム』の除去の方法です。

まず、『スケーリング』です。

『スケーリング』とは歯石を除去することです。
方法は『キュレット』(下写真)で取り除く方法と
pmtc1

『超音波スケーラー』(下写真)という器具で
マイクロ振動 と 水圧 により
歯面や歯根面に付着している歯石とともに
『バイオフィルム』の除去を行う方法があります。
pmtc2

『キュレット』と言われる器具を用いて、
歯肉内部の 歯石 および 感染物質 を取り除く治療を『ルートプレーニング(SRP)』と言います。

ルートプレーニングに使用する『キュレット』の先は 刃のようになっており、
根面に強固に付着している感染物質(歯石)を除去するのに適しています。
pmtc3

次に『ポリッシング』です。
これは非常に重要な行程です。

『歯石』や『バイオフィルム』を除去した表面は ” ザラザラ ” しています。

” ザラザラ ” している状態は再度汚れが付着しやすいので
表面を 器械 や 歯ブラシ等で ” ツルツル ” に磨き、
『歯石』や『バイオフィルム』が付着しにくいようにします。

また、ポリッシング時 や 虫歯予防のために フッ素人りペーストを歯面に塗り込みます。
pmtc4

このようなことを行うことにより『バイオフィルム』を取り除き、歯周病の再発を防ぎます。

例えて言えば、
ポリッシングは、車の洗車後のワックスがけで
良く磨く行程と同様なことです。

本日のブログはこれで終了です。

次回のブログは、PMTCについてさらに詳しく解説します。

このブログが始まって以来 毎週月曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週月曜日にアップしたいと考えております。

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