歯周病とオールセラミック:その6

2016年 4月18日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

始めにゴールデンウィーク期間中の休診連絡です。

以下を休診とさせていただきます。

4月 29日(金):昭和の日

5月  2日(月):定休日

5月  3日(火):憲法記念日

5月  4日(水):みどりの日

5月  5日(木):こどもの日

今日のテーマは、
『歯周病とオールセラミック:その6』になります。

このシリーズも6回目になりました。

ジルコニアについてづっと書いています。

ジルコニアと言う言葉は、
だいぶ一般的になってきており、
来院される患者様で被せ物が必要な方に対して
さまざまな種類がありますので、
どのような被せ物の種類があるのか説明をさせていただいております。

大きく分けて以下のような被せ物の種類があります。

1.金属製の被せ物
2.セラミック
3.ハイブリッドセラミック
4.オールセラミック
5.ジルコニア

です。

金属製は分かるとしても
2〜5番の被せ物の種類の違いはどこにあるのでしょうか?

また、なにを選択した方があるのでしょうか?

また、治療費に違いはあるのでしょうか?

いくら種類が多くあっても
その違いが分からなければ選択できません。

まずセラミックです。
この言葉は聞いたことがあると思います。

歯科のブログをみている方であれば
セラミックという言葉を聞いたことがない人はいないと思います。

セラミックは、大雑把に言えば
瀬戸物です。

専門的には、長石系のセラミックとなります。

見た目(表面上)は、白いきれいなセラミックとなりますが、
内部(内面)には金属が使用されています。

これはセラミックだけでは強度が保てないので
内部に金属製のフレームを作製して
その金属フレームの上にセラミックを焼き付けて作製されています。

日本語では
陶材焼付鋳造冠と言います。

セラミック(瀬戸物)と 金属の 2重構造です。

このタイプのセラミックの歴史は非常に古いです。

優秀な歯科技工士が作製するセラミックは、
適合精度が非常にすぐれています。
安心感がある素材と言えます。

私自身も今までにかなり多くのセラミックを使用してきました。

今までというのは…
最近はあまり使用することがなくなってきています。

その理由には多くのことがあるのですが、
まず審美性の問題です。

先にも説明しましたが、
セラミックの内部は、金属製であるため、
光の透過性がなく、暗く見えます。

前歯部では、ベストの審美性は得られにくいです。

また前歯部で
このタイプのセラミックを使用されている方に起こることとして
歯肉が退縮すると黒い境目が若干みえてくることがあります。

この黒い部分が金属なのです。

こうしたことがあり、
前歯部で従来タイプのセラミック(陶材焼付鋳造冠)を使用することは
ほとんどなくなりました。

奥歯ではどうでしょうか?

前歯部ほど審美性は必要ないかもしれませんが、
見た目だけの問題ではない欠点もあります。

これは強度です。

奥歯でセラミック(陶材焼付鋳造冠)を使用した場合、
破損する確立が多少ですがあります。

特にインプラントの被せ物でセラミックを使用した場合、
奥歯では破損率が高いことが報告されています。

日本でのデータでは、
インプラントの被せ物に
従来タイプのセラミック(陶材焼付鋳造冠)を使用した場合、
10年で約10%が破損すると言う報告もあります。

もちろんこうしたことは、全ての人に起こるわけではありません。

噛み合わせに問題があったり、
歯ぎしり等が強い方であったり
する場合には、破損率が高いです。

また、金属アレルギーの方には使用は難しいです。

また、セラミック(陶材焼付鋳造冠)を作る側にとっても
問題点があります。

まずセラミック(陶材焼付鋳造冠)を作製する
歯科技工士の立場で言えば、
非常に熟練した技術が必要になります。

そのため、誰(どの技工士)が作るかによって
その完成度に非常に大きな差がでてきます。

技術レベルの高い歯科技工士が作製すると
当然のことながら作製コストが高くなります。

セラミック(陶材焼付鋳造冠)の作製コストが高いということは
患者様に提供するコストも高くなります。

また、先にも説明しましたように
セラミック(陶材焼付鋳造冠)は、
内部に金属が使用されているため、
使用する金属の種類によってコストが大きく左右されます。

ご存知のことと思われますが、
ここ10年で金属の市場価格は急騰しています。

一般的にセラミック(陶材焼付鋳造冠)に使用される
金属は、プレシャスメタルというものが多いです。

このプレシャスメタルの成分ですが、
金が75%(18カラット)以上使用されています。
高純度の金合金です。
通常歯科に使用される金は24金(100%の金)ではありません。
24金(100%の金)柔らかすぎますので使用が難しいのです。

次にセミプレシャスメタルです。
金が50%(12カラット)以下の含有されています。
プレシャスメタルより硬いです。

次にノンプレシャスメタルです。
非貴金属合金に分類されます。
コバルトクローム合金、ニッケルクローム合金などです。
非常に硬いです。

当然のことながら金の含有率が高いものが
コストも高くなります。

最近では、プレシャスメタルの使用頻度はかなり減っているようです。

セラミック(陶材焼付鋳造冠)といっても
ノンプレシャスメタルが多く、
もっと安い金属を使用していることもあるようです。

最近では、
日本でセラミック(陶材焼付鋳造冠)を作製すると
コストが高いので、
中国 等の海外に歯形を取った模型を送って
作製する歯科技工所 や 歯科医院が増えてくていると聞きます。

セラミックの精度もありますし、
どのような金属が使用されているのか分かりませんので
私自身は、とても頼む気にはなれません。

本日は
セラミック(陶材焼付鋳造冠)について解説していきましたが、
このように使用する金属によっても
その内容に大きく違いがでるのです。

また、作製する歯科技工士の技術レベルにも大きく差がでやすい素材と言えます。

来週のブログでは
他の素材についても説明します。

現在、被せ物の種類について
考えられている方にとっても参考になるかと思います。

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