歯周病専門医サイトブログ

2017年7月31日

歯周病治療(ルートプレーニング)でどこまで汚れが取れるか?

2017年 7月31日(月曜日)です。

このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、「歯周病治療(ルートプレーニング)でどこまで汚れが取れるか?」になります。

前回のブログでは、歯周病の検査について解説しました。
歯周ポケット検査です。

歯周ポケット検査が分からない人は以下をご覧になって下さい。
歯周ポケット検査

さて前回までで歯周病の基本中の基本である歯周ポケット検査 がご理解できたとします。

歯と歯肉の隙間から汚れが入り込むことで歯周病は進行していきます。

以下の図も以前にもアップしましたが、
歯周病の進行を表した図です。
まず健康な状態です。

そして歯周病になった状態です。
軽度です。
汚れが付着することで歯肉は腫れ、歯石が歯周ポケットの中に侵入していきます。
歯周ポケットの深さは3〜4mm程度になります。

次は中程度の歯周病です。
さらに汚れは歯周ポケット深くまで入り込みます。
骨も吸収してきます。
歯周ポケットの深さは5〜6mm程度になります。

さらに歯周病は進行し、
歯周ポケットの深さは7mm以上になります。
重度の歯周病です。
骨はさらに吸収します。

実際に歯周病で抜歯した歯を見てみましょう!
歯の根の周囲にある黒いのが歯石です。
この歯石の中に歯周病細菌が潜んでいるのです。

こうした歯周病細菌を取り除くのが歯周病治療なのです。
スケーリング、ルートプレーニングと言います。

実際には、超音波スケーラーという器具 や キュレットと言われる器具を用いて取り除きます。

それでは本日の本題となります。

こうした歯石等は、超音波スケーラー や キュレット を使用すれば全てとれるのでしょうか?

以下は スケーリグ や ルートプレーニングでどれだけ歯石が取れるのか?
という研究をしたデータです。

解説します。

歯周ポケットが1〜3mmであれば
歯周病専門医であれば 96%の歯石が取り除けます。
しかし、研修医(まだ若い先生)であれば 86%の歯石除去率ということになります。

しかし、歯周ポケットが深くなるとさらに歯石を取り除くのが難しくなります。
歯周ポケットが4〜6mm(中程度の歯周病)であれば
歯周病専門医であれば 89%の歯石が取り除けます。
しかし、研修医(まだ若い先生)であれば 66%の歯石除去率ということになります。

さらに歯周ポケットは深くなります。
6mm以上の深さです。
進行した歯周病の状態です。
この状態にまで歯周病が進行すると歯周病専門医であっても歯石除去率は81%です。
さらに研修医(まだ若い先生)であれば 34%しか歯石が取れないというデータです。

つまり歯石の除去には、個人差が非常に大きいということです。

特に進行した歯周病となると
歯周ポケットは深くなりますので、さらに歯石が取りにくくなります。
このデータでは、
研修医(まだ若い先生)の場合、
歯周ポケットが6mm以上になると
color=”red”>34%しか歯石が取れないということにはビックリです。

歯石は前歯では比較的取りやすいのですが、
奥歯は、非常に難しいです。

以下は上顎の奥歯です。

このように奥歯は複雑な形態をしているため、
一旦複雑な形態の中に汚れが侵入してしまうと取り除くことが困難になってしまいます。

奥歯のことをご理解いただくために少し難しい話をしていきます。
分岐部病変という話です。
まず正常な奥歯のレントゲンから見ましょう。

下顎の奥歯では、レントゲン上から2つの根があるのがわかります。

歯の根の形態を黄色線でかいて見ましょう。

ここが歯根です。

そしてここが根分岐部です。

根と根の間のことを根分岐部と言います。

実際に根分岐部病変になったレントゲンが以下です。

この根分岐部病変ですが、
こうなるとさらに歯石等の感染原因を取り除くことが難しくなります。

根分岐部病変に対してスケーリング ルートプレーニングを行なった場合には
どれだけ取れるのか?
というデータです。

さてデータを見て見ましょう。
これは分岐部病変のデータです。
つまり複雑な形態をしていた状態でどれだけ汚れが取れるのか?
ということです。

歯周病研修医の場合、
歯周ポケットが6mm以上になると22%しか取り除くことができないということです。

さらにビックリするのが歯周病専門医であったとしても
歯周ポケットが6mm以上になると37%しか取り除くことができないということです。

分岐部病変って本当に大変なのです。

以下の症例は他歯科医院で長年歯周病治療を行なっていたが、
治らないとのことで来院された患者様です。

見た目は綺麗に見えますが、
奥歯では歯周病が相当進行していました。

以下が初診時のレントゲンです。

本日は話が非常に長くなってしまいましたので、
省略する部分もありますが、
奥歯では治療ができない程進行していました。

以下のバツ(✖️)印は抜歯しか方法はありませんでした。

まず 黄色丸の歯を抜歯しました。

抜歯した歯を見て見ましょう!

歯石いっぱい残っていますよね。
分岐部はほとんど歯石が取れていません。

歯石除去率には、行う人によって大きく差がでるのです。

次に上顎です。


歯石大量に残っています。

スケーリング や ルートプレーニングにはこうした技術レベルの差が非常に大きくあるのです。

当医院では、
歯周病専門医の歯科医師が2名、
歯周病の認定歯科衛生士が2名在籍しています。


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