歯磨き剤について学ぼう:1回目 歯を白くする歯磨き剤編

2019年 1月21日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
今日から新しいテーマになります。
『歯磨剤』です。
皆さんはどのような歯磨き剤をご使用されていますか?
歯磨き剤は非常に多くの種類があり、
どの歯磨剤を使用したら良いのか?
分からないのが現実的なことと思います。
以下は歯磨剤の効果を示した図です。

歯磨き剤の働きには大きく分けて以下のような効果があります。
1. 歯周病予防(消炎 血行促進 …)
2. 虫歯予防(再石灰化促進)
3. 知覚過敏対策(冷たいものでしみる)
4. 虫歯になりにくい歯に(歯質強化)
5. 歯に着いた着色を取りたい(審美)
6. 口腔内を殺菌したい
今回から数回に分けて歯磨き剤について解説していきます。
以下は歯磨き剤の後ろに書かれている成分表です。
多くの方は、わざわざ見ないですよね。

ちょっと難しい話にもなりますが、
最後までご覧になって下さい。
1回目の今回は、歯を白くするための歯磨き剤について解説していきます。
最近ではテレビのコマーシャルでも歯を白くする歯磨き剤というのがよく宣伝していますよね。
「本当に白くなるのでしょうか?」
答えから言いますと
「白くなります」
ただし、この白くなるというのは、歯に付着した色素(ステイン)が落ちやすくなるだけです。
歯本来の色が歯磨き剤だけで白くなることはほぼありません。
これが大きく勘違いされていることの一つです。
「ホワイトニング歯磨き剤を使えば歯が白くなる」
と思われ、購入後にご使用されても
「あれ?あまり白くならないな?」
と実感される方もいらっしゃるかと思います。
歯磨き剤を使用して白くなるケースは
先ほども書きましたように
歯に付着した色素(ステイン)です。
具体的には茶渋等でついた色素です。
コーヒーカップに着いた着色のようなものです。
こういった色素は歯磨き剤で取れる可能性があります。
(必ずではないです。)
最後にステインを除去した症例をアップします。
それではちょっと難しくなりますが、ステイン除去を目的として歯磨き剤について解説していきます。
まずホワイトニング や 色素沈着をとる歯磨き剤の成分として
研磨剤が入っていることが多いです。
研磨剤を簡単に言えば、粒々によって擦って取るわけです。
先ほどアップした図の上の部分(赤丸部分)は、研磨剤なのです。

研磨剤で代表的なのが以下の
リン酸水素カルシウム と
炭酸カルシウム
です。


他には
無水ケイ酸
という成分もあります。

どの研磨剤の成分を使用するのかは商品の価格によっても大きく変わります。
効果の高い成分が配合されていると
歯磨き剤の価格も高くなる傾向があります。
ステインを除去する他の成分としては
以下があります。

こうした成分について具体的な歯磨き剤で解説していきましょう。
まずは、歯磨き剤で有名な「ライオン」の商品で解説していきます。
(以下の写真や図はライオン歯科材さんのHPから引用させていただております)
商品名は「ブリリアントモア」です。

ピロリン酸ナトリウム と 無水ケイ酸Aが入っています。
どのようにステインをとるのか?
図で解説しましょう。
ステップ1
色素であるステイン(-)と
エナメル質表面のカルシウムイオンCa(+)は
イオン結合でしっかり結びついています。

ステップ2
ピロリン酸イオンP(-)がステインと歯の間に浸透します。

ステップ3
C a(+)との親和性はステイン(-)より
P(-)の方が高いため
P(-)とCa(+)が結合することで
ステインとの結合を緩め浮き上がらせます。

ステップ4
そしてここからが研磨剤の働きです。
歯の表面から浮き上がったステインを
歯磨剤の清掃機能とブラッシングによりすっきりと洗い流し
歯本来の白さを引き出します。
「ブリリアントモア」では研磨剤として無水ケイ酸が入っています。
無水ケイ酸は比較的歯へのダメージが少ない研磨剤です。

現在「歯を白くする歯磨き」や「ホワイトニング歯磨き」の多くは
こうしたステインを浮き上がらせてから研磨剤で取るという製品が多いです。
つまり歯自体の色を白くしているわけではないのです。
歯について色素(ステイン)を取り除くということです。
もともとステインがさほどついていない人は、
こうした商品を使用してもさほど効果がない可能性があります。
他に私がお勧めするステイン除去歯磨き材として
GCの「ルシェロ歯磨きペーストホワイト」です。
これはいいですね。

当院では、定期管理 や クリーニングの際に 色素が付着している方に
色素沈着を取るために使用しています。
スタッフの中にも
普段の歯磨きの際に使用している人もいます。
大人気ですの商品です。
ポリエチレングリコール(PEG)という成分が入っています。
以下は先にも出した図です。

ポリエチレングリコール(PEG)は高い浸透性から
清掃力が不足している人にも適しています。
「ルシェロ歯磨きペーストホワイト」の特徴です。



基本は先の製品と同じです。
汚れを浮かせて、粒子で落とす。
というものです。
それでは最後に
「ルシェロ歯磨きペーストホワイト」を使って
ステインを除去した症例を見てみましょう。
処置前です。
色素がいっぱいついていますね。
こうなると気になりますね。

次に「ルシェロ歯磨きペーストホワイト」を使用して
歯ブラシではありませんが、
歯科で使用する器具を使用して磨いた後です。

歯磨きを行っても色素沈着が取れない方は、
ご来院下さい。
歯科医院で専用のペーストや機材を使用すれば綺麗に取れます。
笑った時に白い歯は
その人のインパクトを大きく左右します。
綺麗な歯は魅力的です。
次回も歯磨き剤について解説します。
次回は虫歯予防です。
虫歯が多い人はきになる話ですよね。
どんな歯磨き剤を使用したらいいのでしょうか?
解説します。
お楽しみに!

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