入れ歯について

入れ歯には不自由や不具合なく、一食一食を大切に

入れ歯には不自由や不具合なく、一食一食を大切に

食べることは、私たちの生活に欠かせないものであり、日常の楽しみの一つでもあります。
入れ歯の影響で食事がしにくくなると、食べる楽しみが半減してしまうのです。
いつも通り噛んで味わっても、「噛みにくい」「味や温度を感じにくい」状態であることは、大きなストレスになります。

もっと大きな問題は、噛み合わせの悪さが「全身の健康を損なう」ことです。
お口の健康は全身の健康に直結しているため、しっかり噛めないことで刺激が脳に伝わらず、活性化、ストレス解消、生活習慣病の予防など、脳の重要な働きに支障をきたすことがあります。
つまり、しっかりと噛むことが全身の健康を支えているといっても過言ではないのです。
うまく噛めずに「口の中がおかしくても我慢すれば大丈夫」なんて言っていると、将来的に健康を損ねてしまいます。
つまり、入れ歯を作る際には、「噛み合わせ」に十分な配慮が必要なのです。

即日入れ歯修理、調整

一般的な歯科医院では、歯の型取りをした後、外部の歯科技工所に被せ物や入れ歯を発注します。
そのため、製作には1週間ほどかかりますが、当院には歯科技工所(以下、院内技工所)がありますので、早ければその日のうちに義歯を修理することができます。
特に義歯の修復・調整は、予期せぬ義歯のトラブルに悩む患者様から高い評価をいただいており、日常生活に支障をきたすことなくすぐに修復することが可能です。

入れ歯の種類

入れ歯の種類

ノンクラスプデンチャー

部分義歯をご使用されている患者様から最も多いご要望は、「金属製の金具が見えるため審美的ではないので、見た目の良い義歯はありますか?」ということです。
そのような方にベストな義歯は、「ノンクラスプデンチャー」です。
「ノンクラスプデンチャー」は、金属製の金具(バネ、止め具)の代わりに、プラスチック製の義歯床で義歯を支えます。
そのため、口を開けてもが金属製の金具(バネ、止め具)見えないので、審美的に大変優れています。
さらに、破折に強い素材で歯肉の色調と同化するのが今までの部分入れ歯とまったく違うところです。
日本では最近になって知られるようになりましたが、アメリカでは50年以上の実績があります。

金属床義歯

 

義歯を使用されている方のトラブルとして多いのが義歯が割れる(壊れる)ということが比較的高頻度で起こることです。
これはプラスチック製の義歯はどうしても強度がないため、破損しやすいです。
そこで見えない部分(上顎では上顎の口蓋部分、下顎では内側の部分に非常に薄い金属製のプレートを設置することで強度を高めることが可能になります。
また上顎に総入れ歯(総義歯)をご使用されている患者様の中には、上顎の口蓋部分の厚みが気になる方がいらっしゃいます。
この部分に薄い金属プレートを使用することで義歯の違和感が軽減されます。
また、金属プレートを使用することで食べ物の熱が口蓋に伝わるため、食べた温度をより感じられます。  

    

インプラントアタッチメント義歯

義歯を使用されている方の問題点として、義歯が外れやすいという不満をお持ちの方も多いです。
そこで義歯を安定させるために、総入れ歯の場合、2本から4本のインプラントを埋め込み、インプラントにアタッチメントという維持装置をつけることで義歯が取れなくなります。
この方法を行われたほとんどの患者様が今まで義歯が外れて食事が困難であったのが、食事しても義歯がまったく外れなくなったと感動されます。
     またアタッチメント義歯には、他の利点もあります。
上顎に歯がほとんどない方や総入れ歯の方の場合、口蓋部分にプラスチック製のプレートが付くことで、喋りにくい、気持ち悪いといった不快症状があり、義歯自体を使用することができないことがあります。
この場合、上顎に4本のインプラントを埋入します。
この4本のインプラントにアタッチメントを取り付けることで、義歯の口蓋部分を除くことが可能になります。
    これを「無口蓋型義歯」と言います。
この義歯を使用した患者様は、今までの義歯とは明らかに違うことを経験し、大変喜ばれます。
現在義歯をご使用されている方で、問題点を感じられている方は、ご相談下さい。

保険の入れ歯と自費の入れ歯は目的が違う

保険の入れ歯と自費の入れ歯は目的が違う

自費の入れ歯と保険の入れ歯の最大の違いは、「費用」です。
費用の違いは、「時間」と「材料」の違いによるものです。

入れ歯は歯ぐきに支えられていますが、細部を入念にチェックする時間が必要です。
保険の入れ歯の場合、必要最低限のものを復元するために作っているので、型取りやかみ合わせの確認に時間を割くことができません。
2週間から1ヶ月で完成しますが、入れ歯を装着した後も微調整を繰り返す必要がある場合があります。
自費診療の入れ歯の場合、正確な型取りとかみ合わせの確認を行い、義歯の完成までに約3ヶ月かかりますが、装着後の微調整の回数を減らすことができます。

また、一口に「入れ歯」といっても、さまざまな種類があり、使用される素材もさまざまです。
保険の入れ歯の場合、床(入れ歯の土台)と人工歯に使用できるのはプラスチックのみです。
毎日使っていると消耗してくるので、1〜2年でやり直した方がいいと言われています。
取り外し式の部分入れ歯の場合、留め具が金属製(歯にかけるバネ)しか作れないため、審美的に劣ります。
全体的に厚みがあるため、違和感や不快感、痛みを感じやすく、快適に使用することが難しいです。

自費診療の入れ歯の場合は床にシリコンや金属を、人工歯にはセラミック(磁器)を使って、入れ歯を作ることができるのです。
耐久性は種類によって異なりますが、20〜30年持つものもあります。
取り外し可能な部分入れ歯では、留め具の有無にかかわらず、白くて目立たない素材を入れ歯に作ることも可能です。
薄型で違和感や不快感、痛みを感じにくいので、快適に使用できます。

また、「技術」は保険診療の入れ歯と自費診療の入れ歯の違いに関係します。
また、本当に質の高い入れ歯を作るためには、素材を生かし、それに見合った入れ歯を作ることができる技術者が必要です。
つまり、入れ歯を作る歯科技工士の技術レベルの違いも、入れ歯の品質に大きく影響するのです。

当院では、院内歯科技工士が実際に患者さんの口の中を見て入れ歯を作るので、一人ひとりに合った最適な入れ歯を提供することができるのです。
保険診療では費用負担が少なく、自費診療では使い勝手だけでなく見た目の美しさでも義歯材料の選択肢が広がります。 自費の入れ歯は、必要最低限の修復を目的とした保険の入れ歯とは異なり、機能面でも審美面でも細部にまでこだわりがあり、良質な素材を用いて時間をかけて丁寧に作り上げることができるのです。
その結果、抜群の耐久性と、ユーザーの体型にぴったりとフィットする快適な仕上がりを実現します。
保険の入れ歯を使っていて、「食べるのがストレス」「使っている入れ歯が合わない」などの悩みを抱えている方は、自費の入れ歯を使うことも検討してみてください。

しっかり噛めることは健康への土台

しっかり噛めることは健康への土台

「噛む」ことは、全身の健康を維持・増進するために大きな役割を担っています。
長寿の秘訣のひとつとさえ言われています。
正しく健康的に噛むことは、主に年齢や性別に関係なく、以下のような効果が期待できます。

脳の活性化

噛むことは、脳のさまざまな部位を活性化させます。
前頭前野は、思考、意欲、創造性、感情、コミュニケーションなど、人間をコントロールする役割を担っており、これを活性化させることで、充実した社会生活を送ることができるのです。
また、記憶に関与する海馬を刺激し、記憶力を向上させます。
特に、高齢者では噛むことで脳がより顕著に活性化することが知られており、そのため認知症予防にも効果的です。

ストレス解消

ストレスに打ち勝てるかどうかは、脳の扁桃体と前頭前野が決めています。
ストレスを感じると、扁桃体や前頭前野の神経活動が過剰になるため、ストレスに対する脳の反応が抑制されれば、ストレスによるダメージを受けにくくなるのだそうです。
よく噛むことで扁桃体や前頭前野の神経活動を抑制し、ストレスを和らげることができます。

肥満などの生活習慣病の予防

生活習慣病とは、食事や運動、喫煙など、日々の生活習慣が原因で起こる病気のことです。
肥満は、食習慣によって引き起こされる生活習慣病の一つです。
また、肥満は他の生活習慣病にもつながるため、予防や解消が必要です。 肥満の一種である内臓脂肪型肥満(内臓の周りに脂肪が蓄積するタイプの肥満)は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こし、動脈硬化を起こしやすくなるのがその特徴です。
動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞の原因と考えられていますが、日本人の死因の3割を占めるといわれる命にかかわる重大な病気です。

肥満の予防と解消のためには、よりしっかり噛むことが大切です。
噛むことで、脳の満腹中枢が「もうお腹いっぱいだから食べなくていいよ」と素早く信号を出し、摂食中枢が「じゃあ食べよう」と空腹の信号を抑制するのです。
少量でも満腹感が得られるので、肥満防止に役立ちます。

このように、しっかりと噛むことは、全身の健康にさまざまな効果をもたらします。
食事の際には、意識的に多く噛むようにすることが大切です。