骨粗鬆症と歯科との関係

骨粗鬆症とは骨の中のカルシウムが減少し、骨の強度が減少する病気です。

日本における骨粗鬆症の患者数は約 1,000万人(1996年)と推定されており、骨粗鬆症の原因で起こる大腿骨頚部骨折は1987年の全国調査では年間 5万人、1992年の全国調査では 8万人と急速に増加しています。大腿部骨折は一度発症すると 40%は退院できないと言われています。またこの骨折が原因で 1年以内に10~20% が死亡するという報告もあります。
歯科においてもこの骨粗鬆症は非常に大きな問題であり、骨粗鬆症と歯周病が重なると歯周病は急激に進行していきます。今まで何でもなく、食事ができていたのに、急激に歯を失ってしまうことになり、食事をすること自体に支障がではじめ、体力の低下を招くことにもつながります。
また治療に際しても、この 2つが重なってしまうと非常に複雑になってしまい、治療を困難にさせます。
定期的に歯周病の検査はもちろんのこと骨のカルシウム濃度の測定も行った方が良いでしょう。気になる方は整形外科で検査を受けられた方が良いと思われます。特に女性の方は注意が必要です。