よくある質問
5. 子供の口臭Q&A
Q.5-1 子供の口臭原因 子供の口が臭う場合には…
			A:近年子供の口臭を気にされて口臭を受診される親御さんは多くいらっしゃいます。
			子供の口臭は大人の口臭とは大きく違う点がいくつかあります。
			子供の口臭には、以下のような特徴的なタイプがあり、原因により対応もさまざまです。
		
- 1.一日中臭うタイプ
- 2.風邪をひいたり、体調が悪い時だけ強くなる口臭
- 3.いつもではないが、時々臭う
- 4.3~6歳くらいになったら急に起こる口臭
- 5.思春期時期の口臭
			特に幼児期での口臭が成人の口臭と最も違うのは、
			子供自身が口臭について悩むのではなく、
			親(特に母親)が気にされることが多いことが特徴です。
			また、子供が大きくなると他の問題も起こります。
			学童期にはいると
			口臭を他人に指摘されることにより(多くの場合、他の子供からの指摘が多い)、
			それが引き金になり、悩んだり、内向的になったり、
			場合によりいじめの対象となることがあります。
		
			成人の口臭の場合、多くはご本人、場合によりご家族が問題(悩み)を抱えることがほとんどであり、他人から直接指摘を受けることは少ないのです。
			しかし、子供の場合には、大人と違い、
			接近して遊ぶことの多いために、
			お互いの臭いに敏感であり、
			子供達は経験のない臭いを「くさい」と表現します。
			そのため、他の子供に口臭があった場合、悪気はなくても「くさい」と言ってしまうことがあるのです。
			また、子供の場合は、本人に口臭の自覚がなくても、
			他の子供から口臭があると思われた場合に
			「いじめの対象」となる場合もあるので、
			こうしたことを経験された場合には、早めの対応が必要となります。
		
			小児期の口臭は、今後の人生を大きく左右することもあります。
			そのためには、まずご両親が子供の口臭についての正しく理解することが必要です。
			特に子供自身が口臭について悩まれていない場合には、
			子供に口臭について指摘することにより
			ストレスを与えてしまうこともあります。
			また、誤った口臭予防法を行っていることが非常に多く、
			こうした行為は口臭をさらに問題化させてしまいます。
		
			また、小児の口臭の特徴として、
			子供には、問題となるような口臭の原因が考えられないが、
			親御さんが気にされる場合があります。
			実際に子供に問題となるような口臭がなくてもです。
		
特に子供と接する時間の長い母親の場合、 子供の口臭が気になり、 父親や祖父母からは、口臭について指摘されることはなく、 家族から子供の口臭について理解が得られずに 母親自身が悩まれることがあります。
本来子供には、成人とは違った口臭があるのは当然のことであり、 昔は母親自体も 「子供には多少の差はあれ、口臭がある」 ということ自然と分かっていたものです。 これは、昔は母親自体も多くの子供と接する機会があり、 子供特有の臭いがあるのはあたり前と考えていたからです。
しかし、現代の母親は、昔と比較すると多くの子供に接する機会が少なく、 またあったとしても他人の子供と非常に近い距離で接することが少ないため、 子供特有の臭いがあることがあたり前のことと思わずに ご自身の子供の口臭が気になってしまうのです。
			また、親御さん自身が口臭について悩んでいる、もしくは小さい頃に口臭で悩んだことがある(気にしたことがある)という経験があるために
			「子供にもそうしたことが起ってしまうのでは…」というように考え、
			子供の口臭が必要以上に気になることもあります。
			もし、子供の口臭についてお悩みがある場合には、
			「実際に口臭がどの程度あるのか?」
			「口臭があるとすれば、解決方法は?」
			ということを知るためにも口臭を受診された方が良いでしょう。
		
			口臭を受診される前の注意事項として、
			親子で一緒に来院されることが必要です。
			また、母親と子供のみで来院される場合には、口臭を受診することを父親等他のご家族にも話されておくことも大切です。
			子供の口臭を解決するためには、家族全体の協力が必要なのです。
		
			また、先にも書きましたように
			子供自身が口臭を気にされていない場合には、
			子供に過度に口臭について指摘してしまうと
			子供自身が傷ついてしまうことがあります。
			思いやりをもって接することが大切です。
		
			小児の口臭の原因を大まかに説明すると
			1.歯磨きを行わない習慣と
			2.鼻閉やアデノイド過形成に伴う口呼吸による口腔内乾燥
			が大半です。
		
			口腔内が乾燥してくると、扁桃の免疫機能を低下させ、
			バクテリアが舌苔や扁桃腺内の膿栓内で増殖を起こします。
			そしてバクテリアが産生する揮発性硫黄化物が口臭を起こします。
		
また、小児期にアデノイド増殖やアレルギー性鼻炎に伴う鼻閉が起こると口呼吸が習慣化し、日中は口呼吸ができても、就寝時に仰向けでの重力による舌根の沈下は、開口に伴う咬筋の弛緩と下顎の後方への変位でさら増強され、口呼吸も困難になり、無呼吸症となります。
			このように幼児期、小児期における口臭は、単に臭いの問題だけでなく、
			いじめ等から精神的な問題を抱えることがあったり、
			アデノイド増殖やアレルギー性鼻炎に伴う鼻閉が原因であった場合には、
			無呼吸症や成長にも大きく影響してきます。
			早めの対応が必要となってきます。
		
アデノイドについてや、子供の口臭についての問題点、治療法については、他のページを参考にして下さい。