歯周病治療について

安心安全の歯周病治療

  • 日本の歯科医師たった1%しかなれない日本歯周病学会歯周病専門医が2名在籍し、重度の歯周病でも歯を残す治療方法を最大限ご提案します。
  • 歯科衛生士も日本歯周病学会の認定歯科衛生士を取得しているため、他院とは違う高いレベルの治療とメンテナンスを行っています。
  • 現在も院長は大学病院と共同で歯周病の臨床研究を行っており、常に歯周病治療の最先端の情報を得て現場に活かしています。
診察

当院の歯周病治療

当院の歯周病治療

院長は日本歯周病学会の歯周病専門医

当院の院長は日本歯周病学会の歯周病専門医であり、開業前は神奈川歯科大学の歯周病診療科で6年間歯周病で失った骨の再生治療の研究を行なってきた歯周組織再生治療のスペシャリストです。
歯周組織再生治療には、GTR法やエムドゲイン法があります。
こうした治療はその適応症をきちんと見極める必要性があります。
歯周病で溶けた骨に対して全て行なっても効果が同じではありません。
適応症が正しく診断できなければ歯周組織再生療法を行ったとしても、骨の再生どころか歯周病も治ってきません。   また歯周組織再生療法を行う技術力や経験もとても重要ではありますが、最も大切なのは、歯周組織再生療法を行う前の段階です。
専門的には、歯周病基本治療と言います。
口腔内のプラークコントロール(歯磨きの状態)をきちんと改善し、炎症を抑える治療が適切にできなければ、いくらGTR法やエムドゲイン法を行なっても効果は少ないです。
また院長は現在でも大学病院と共同で歯周病の臨床研究を行っており、常に歯周病治療の最先端の情報を得ています。

毎日のケアと歯科での定期検診の効果を最大限にする日本歯周病学会の認定歯科衛生士が2名在籍

歯周病基本治療は、歯科衛生士が担当する部分が多く、歯科衛生士の能力で治療結果も変わってきます。
当院では歯科衛生士のレベルを高めるために、日本歯周病学会が行う歯周病認定歯科衛生士資格を取得しています。
この歯周病認定歯科衛生士の資格は、非常に難易度が高く、日本中の歯科衛生士の中でもたった1300人程度しかいません。
日本には13万人以上の歯科衛生士がいるので、歯周病認定歯科衛生士はたったの1%しかいない計算になります。
こうした歯科衛生士がいるからこそ、歯周組織再生治療の成功があるのです。
もちろん歯周組織再生治療が終了すればそれで完璧ではありません。
歯周病は再発率が高いので、治療後のメインテナンスが重要になってきます。
これも歯科衛生士の能力がかかってきます。
歯周病治療は、単に歯周病組織再生治療を行えばそれで大丈夫ということではなく、歯科医師、歯科衛生士によるチームアプローチが非常に重要になってくるのです。

歯周病とはどんな病気か

歯周病とはどんな病気か

歯周病は、歯周病細菌による感染症です。
元々、生まれた直後の赤ちゃんの口腔内には、歯周病細菌はいません。
ほとんどが家族間からの感染により赤ちゃんの口腔内にうつります。
特に母親からの感染が最も高いとされています。
そのため、母親が歯周病の場合、その子供も歯周病になる確率は高くなります。
もし、歯周病細菌が口腔内に感染しなければ、基本的に歯周病になることはありません。
しかし、現実的には歯周病細菌の感染を100%防止することはできません。
現在 歯周病の方は、
『歯の悩みがない人は いいなー』
『私は生まれつき歯が悪いから しかたがない!』
『一生懸命歯磨きをしているのに!』
『ずーと歯科医院に通っているのにどうしてダメになるの?』
『遺伝だからしかたがないの?』
『歯周病は治るの?』
等さまざまなことで悩んでいると思います。
しかし、歯周病細菌が感染したとしても、細菌が繁殖しないような口腔内であれば、問題は起りません。
私が、患者様に歯周病の話をする時、必ず話すことがあります。
それは、 『歯周病は歯周病細菌による感染症!』
『歯周病は、生活習慣病!』
の2つです。
細菌感染については、先程解説しましたので、今度は『生活習慣病』について説明したいと思います。
『生活習慣病』と言って思い浮かぶのが、『高血圧』、『糖尿病』、『高コレステロール』といった病気であると思います。
上記のような病気は生活習慣が大きく関わってきます。
食生活、運動、飲酒、喫煙、睡眠、ストレス…等さまざまな要因があります。
歯周病もまったく同じです。
口腔内も身体の一部ですから、身体の状態が悪くなると歯周病も悪化してきます。
特に『喫煙』は大きな問題があります。
口腔内は、喫煙の影響を最も受けやすい部位の一つです。
それでは、歯周病になるとどのようなことが起るのでしょうか?
口腔内に付着した歯周病細菌が歯と歯肉の溝(歯周ポケット内部)に侵入します。
歯肉の中に入り込んだ歯周病細菌は、歯肉を腫らします。
歯肉が腫れると出血が起ります。
さらに 歯周病細菌が歯肉の内部に侵入すると 歯を支えている骨を吸収させます。
こうなると歯がグラグラとしてきます。
そしてついに歯が抜けてしまうのです。
これが歯周病です。
歯周病の第一の原因は、歯周病細菌です。
そして、歯周病細菌が繁殖しやすい場所が食べ残し等の汚れの中です。
つまり、食後に 歯磨きをきちんと行わないと 歯周病細菌が繁殖し、歯周病となってしまうのです。
食後の歯ブラシは歯周病にならないため重要なことなのです。

歯周病は生活習慣病!

歯周病の主な原因は、歯磨きが適切に行われなかったことにより、食べかす等の 汚れが歯面に付着し、細菌が繁殖することです。
つまり、歯周病は歯周病細菌による『感染症』なのです。
それでは、『歯磨きをきちんと行っていれば歯周病にならないのか?』 と言いますとそうではありません。
その理由には、いくつかのことが考えられます。
まず、100%ブラッシング(歯磨き)を行うことは、事実上無理なことです。
歯周病の患者様の多くは、
『完璧ではなくても ある程度は 歯磨きが行えている』と思っています。
歯磨きのレベルを数値であらわすと、患者様ご自身は、60~70点程度ではないかと思っています。
しかし、現実的には、30点以下の人がほとんどです。
ほとんど磨けていないから歯周病になると言ってもいいでしょう。
歯周病の治療を行うにあたり、徹底していただきたい第一が『徹底した歯磨き』です。
もちろん『100点 満点のブラッシングを行って下さい!』
ということではありません。
できれば80点、少なくとも70点のブラッシングレベルは保っていただきたいと思います。
歯周病の治療期間中 や 治療直後は、上記のような合格点で磨かれる方も多くいらっしゃいますが、時間が経つにつれ、60点、50点、40点…等 下がっていく方が多くいらっしゃいます。
当然のことながら歯周病は再発してしまいます。
しかし、中には、80点、90点といった歯磨きのレベルを保っているのに歯周病が悪化する方もいらっしゃいます。
この理由として、
『歯周病は、歯磨きができていないだけで 起ったのではないからです』
歯周病は、細菌感染であるとともに、『生活習慣病』なのです。
歯周病が生活習慣病とはどういうことか?
歯周病は、高血圧 や、糖尿病、高コレステロール症 といった病気と同じといってもいいでしょう。
糖尿病、高血圧 等の治療を行う際には、単に内科医 等が薬を処方するだけでは治りません。
患者様ご自身が生活習慣を適切に見直すことが重要です。
もちろん、食生活、運動、喫煙、睡眠、ストレス…等です。
いくら薬を飲んでも、上記のような生活習慣が守れなければ、治りません。
歯周病もまったく同じなのです。
例えば、『喫煙者の歯周病の進行は、吸わない人より 6倍以上も早い!』と言われています。
口腔内も身体の一部ですから、不健康な状態は、当然 口腔内にも悪影響を及ぼすのです。
ストレス や体調不良が口腔内に影響を及ぼすこととして、『歯ぎしり や くいしばり』 があります。
仕事等でストレスが溜ったり、疲労が蓄積しているような状態は、筋肉の緊張を起こし、『歯ぎしり』や『くいしばり』を助長することがあります。 『歯ぎしり』や『くいしばり』は、歯周病にとって非常に大きな因子になります。
また、糖尿病の方は、歯周病が悪化する傾向があります。
現在、血糖値が高い方は、ご存知の方も多いかと思いますが、『ケガをすると治りにくい』と思います。
歯周病にも同じことが言えます。
血糖値が高い方に歯周病の治療を行っても治りは非常に悪く、場合によっては、悪化することさえあります。
歯周病は単に歯磨きを行っているだけでは治らないのです。

「歯周病」と診断されたらどうするべきか

「歯周病」と診断されたらどうするべきか

歯科医院にて歯周病と言われたら、軽視せずに治療を行わなければなりません。
歯周病は放置しておくと歯牙を失うだけではなく全身にも影響を及ぼします。
歯周病と診断された方の心構えについてお伝えします。

多忙を理由に治療を受けなかったAさんのケース

一度失った歯は二度ともとには戻りません。
歯周病と診断されたら、正しい知識と自覚をもつことが大切です。
日々仕事中心の生活をしているAさんは歯肉の腫れと痛みがあったため歯科医院を受診しました。
検査の結果重度歯周病と診断されました。
1~2回程度歯石の除去や歯ブラシの指導を行いましたが、症状の消退と仕事の忙しさから治療を続けて行いませんでした。
その後も時々歯肉が腫れるものの数日で改善するためたいしたことはないだろうと思いそのまま放置していました。
それから何年かたち、歯がグラグラし食事にも支障をきたすようになったため再度歯科を受診しました。
診査の結果、歯周病は悪化しており何本かの歯を抜歯しなければならない状態でした。
Aさんは抜歯しないで治療はできないかと希望しましたが、その受診した歯科医院では抜歯しかないと診断されました。
Aさんは抜歯という診断結果に不満をもち他歯科医院に転院しました。
しかし、転院した歯科医院でも抜歯と診断されたので再度抜歯しないで治療を行ってくれる歯科医院をさがしました。
そうしたことをくり返しているうちに状態は進行し、ほとんどの歯牙を失うことになってしまいました。
Aさんは非常にショックをうけました。
しかし本当に大変なのはこれからでした。
それは歯周病を長期間にわたって放置しておいたために顎の骨が非常に吸収してしまい、入れ歯も合わない状態になってしまいました。
入れ歯はがたつき食事もままならないため、多くの歯科医院を渡り歩き入れ歯を作成しましたが、 満足できる入れ歯はできませんでした。
このような話しは特別なことではなく、入れ歯をしている多くの人にあてはまります。
ポケット義歯といわれる使用しない入れ歯を多く持っている方は非常に多くいます。
一度失った歯は二度ともとには戻りません。
歯周病と診断されたら、正しい知識と自覚をもつことが大切です。

自覚症状は悪化してから現われる

歯周病の自覚症状はある程度進行してから現われることがほとんどです。

歯周病と診断されても自覚症状がないため治療を行わない人は多くいます。
また治療の必要性はわかっていても忙しい等の理由で1日延ばしにしている人も多くいます。
歯周病の自覚症状はある程度進行してから現われることがほとんどです。
現在出血や腫れがある場合はある程度進行している可能性があります。
歯がグラグラしてきたら赤信号と思って下さい。

治療の開始時期が運命を左右する

早期に治療すればするほど治療は簡単です。

先程話したように歯周病の初期は自覚症状があまりありません。
時々出血する程度だからまだ大丈夫だろうという軽視した考えは一番よくありません。
むしろ早期に治療すればするほど治療は簡単です。
重傷になってから治療したら治療も大変なだけではなく治療終了後も厳密なメインテナンスを行わないと再発してしまいます。
早期治療が歯周病において大切なことです。

病院まかせでは歯周病は治らない

患者さん自身の歯周病に対する意識と行動がなければ治らないのが歯周病の治療です。

歯周病を治療することは歯科医師や歯科衛生士の役目ですが、 患者さんの協力なくしてはそれもかなわないものです。
ます第一に歯周病は細菌感染であることを自覚して下さい。
歯周病細菌はもともとあなたの口腔内には存在しないものです。
他の人から感染してくるものです。
この話はいつも患者さんにするのですが、感染すること自体は悪いわけではありません。
というのはもしあなたの口腔内に歯周病細菌が感染したとしても細菌が繁殖するような口腔内の環境がなければ歯周病は進行しません。
簡単に言えば歯ブラシがきちんと行われていない状態があると歯周病細菌はどんどんと繁殖していきます。
いくら病院で細菌の除去を行っても適切な歯ブラシができなければ歯周病の治療は成功しません。
患者さん自身の歯周病に対する意識と行動がなければ治らないのが歯周病の治療です。

メインテナンス(定期検査)の必要性

歯周病と診断されたらその後のメインテナンスをきちんと受けることを覚悟しておいて下さい。

歯周病の治療が終了したら、このメインテナンスが非常に大切です。
歯周病の治療が終了したとしてもその後のメインテナンスをするかしないかでその後の再発率が大きく変わります。
特にある程度進行した歯周病であった場合には絶対にかかせないことです。
歯周病と診断されたらその後のメインテナンスをきちんと受けることを覚悟しておいて下さい。

歯周病メンテナンスの流れ

1. 歯周病検査

  • 歯周ポケットの検査
  • 歯周病菌の検査(再発部位が多い場合初診と同様に行うことがあります)
  • レントゲン撮影(毎回ではありませんが、2~3年に1回は行った方が良いでしょう)
  • 口腔内写真(初診時に撮影をした状態と比較をし、歯肉の状態や噛み合わせ、被せものの状態等を比較することにより問題点を見ます)
  • 噛み合わせの検査(噛み合わせも問題が起こっていないかを確認します。もともと噛み合わせに問題があった方はとくに重要です)

上記のような診査を行うことにより問題点を発見します。

2. 口腔内清掃の指導

これは非常に大切なことです。
歯周病治療開始直後は非常に良く歯ブラシを行っているものですが、時間の経過とともにおろそかになっていくものです。
またご自身では磨けているように思えても磨き残しがある場合もあり、そのままにしていると必ず悪化します。
問題点を指導し、再度歯ブラシに対する意識の向上をはかることを目的としています。
メインテナンスにおいて非常に重要な部分です。

3. プロフェッショナル・トゥース・クリーニング

病院で行う、専門的な歯の清掃のことです。
始めに歯石の除去を行います。次に歯石の除去後は歯の表面はざらざらになっているため歯の面をつるつるに磨きます。
この過程が非常に大切です。
歯の表面をつるつるに磨くことにより汚れをつきにくくします。
またポケットが再発している部分には再度歯肉の下の炎症物質の除去を行い、再発傾向が高い部位にはポケット内部に薬を入れます。

4.予防措置

虫歯のリスクが高い方は虫歯予防薬であるフッ素を塗り込み予防処置を行います。
虫歯のリスク検査を行い、リスクが高かった方は再度虫歯のリスク検査を行う場合もあります。

5.処置時間

歯の数や口腔内の状態にもよりますが、30分~60分程度です。

6.治療費

健康保険等の各種保険で行えます。メインテナンスの費用は料金表でご確認ください。

料金表

歯周病が全身の疾患をもたらす

歯周病が全身の疾患をもたらす

少し怖いタイトルですが、歯周病と全身疾患との関連性は、歯周病の学会において多く報告されています。
歯周病の方には、是非 読んでいただきたい内容です。
下記の項目は まだ完全に解明されていない部分もありますが、たかが歯周病と言わず、早期発見、早期治療が大切です。

1. 歯周病と糖尿病の関係

糖尿病の人は感染に対する抵抗力が低下しており、歯周病が悪化しやすいのです。
歯周病と糖尿病との関連報告は多くあり、糖尿病の人は感染に対する抵抗力が低下しており、歯周病が悪化しやすい状況にあります。
また、糖尿病の場合にも歯周病の原因菌が糖の代謝に影響を及ぼし、血糖値のコントロールが悪くなります。
逆に歯周病の治療を行った結果、血糖値が安定してきた という報告も多くあります。
現在 糖尿病の方は一度歯周病の検査を受けて下さい。

2. 歯周病は早産、低体重児の原因となる

『歯周病を持っている母親の早産のリスクは7倍になる!』
歯周病の原因菌が歯肉の奥へと侵入していきそこから血管に入り、血液とともに全身をめぐり臓器や器官に侵入します。
こうした菌は羊水中にまで影響を及ぼし、早産、低体重児の原因となることがわかってきました。
現在、早産による低体重児の出生の割合は1割程といわれており、その原因の一つとして膣の細菌感染による炎症があげられています。
膣に感染が起こると、胎盤膜での炎症の結果、子宮が収縮、子宮頚部が拡張し、早産になります。
ノースカロライナ大学の歯周病学教授Steven Offenbacherらの研究によると歯周病の原因菌が歯肉の奥へと侵入していきそこから血管に入り、膣感染症が起こっていると報告しています。
リスクの割合は歯周病がない母親に比べて 歯周病を持っている母親の早産のリスクは7倍になると報告しています。
ちなみに飲酒をする母親の早産のリスクは3倍です。
歯周病をきちんと治療し、ブラッシングをしっかり行うことでそうしたリスクは防げるのです。
早産で生まれた新生児の中には 呼吸器疾患や脳性麻痺などの長期におよぶ障害を有していることも少なくないのです。

3. 誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

飲み込んだ菌が肺に入って起こす病気を『誤嚥性肺炎』といいます。
あまり聞き慣れない病名ですが、誰にでも起こる可能性がある病気です。
口の中にはさまざまな細菌がいます。
私達はこうした細菌をしらずしらずのうちに飲み込んでいます。
この誤嚥性肺炎は、えんげ(飲み込むこと)反射と咳反射が低下した場合に起こることが明らかになっています。
歯周病を起こさないような口腔内であれば問題はありませんが、歯周病であったり、ブラッシングが不十分であると起こる可能性が高くなります。
しかし、細菌を飲み込んだからといって誰もがなるわけではなく、寝たきりの方や老人性肺炎の方のように体力がおちた時にかかりやすい病気です。
日本人の死因の第4位が肺炎(平成14年度の厚生労働省ホームページより)であり、そのうちの約9割が65歳以上です。
若いうちからきちんとブラッシングを行い、歯周病等問題があれば治療を行うことが高齢化社会をむかえるにあたり、健康を維持するための重要なことになるのではないでしょうか。

4. 歯周病は心臓発作を引き起こす?

歯周病のある人は ない人に比べて 心臓血液疾患を発症するリスクが20~180%高い!

歯周病の原因菌が歯肉の奥へと侵入していきそこから血管に入り、血液とともに全身をめぐり臓器や器官に侵入します。
心臓付近ではそうした細胞により血管を詰まりやすくし、心臓発作を引き起こす可能性があるという報告があります。
ノースカロライナ大学Dental Ecology教授のJames D.Beckのまとめによると 6~18年による5つの長期試験から 歯周病のある人はない人に比べて心臓血液疾患を発症するリスクが20~180%高いという結論を報告しています。
また、同教授は歯周病の進行程度が高いほど心臓血液疾患の発症リスクも高くなるとも言っています。
歯周病と心臓血液疾患の関係についてはまだまだ研究が始まったばかりでデータは完全ではありませんが(2008年現在)、 歯周病の管理が心臓血液疾患の発症を少なくするのであれば ブラッシングこそ健康の第一歩であるといえるのではないでしょうか。

5. 歯周病の人は認知症になりやすい

歯が存在すること、つまり噛むということが、脳にとって重要である。
高齢化社会が進み老人の認知症が増えてます。
こうした認知症は本人だけでなく、家族にも大変負担がかかり、今後の日本において大きなテーマの1つです。
できれば一生自分自身で食事をしたいものですね。
近年、歯の残存数とアルツハイマー型認知との関係が報告されました。
その報告によるとアルツハイマー型の認知患者36人、脳血管性の認知患者39人と健康な患者 78人の残存歯数を調べた結果アルツハイマー型認知が平均3本、脳血管性認知が6本、 健康老人が9本と、認知患者の残存歯数は健康老人に比べて明らかに少なかったのです。
また、脳萎縮症と残存歯数関係も報告されています。
さらに合計153人全員の頭部をCT画像で比べると、残存歯数が少ほど脳内 (側脳室内)のすき間が広く、脳の萎縮が進んでいました。
また、アルツハイマー型の認知患者は、 健康老人より平均約15%ほど脳が縮んでいることもわかってきました。
歯が存在すること、つまり噛むということが、脳にとっていかに重要であるかがわかります。