今週のインプラント症例:上顎の骨の少ない部位へのインプラント治療
2017年11月23日(木曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科 インプラント症例専門サイト」です。
本日の症例を紹介します。
インプラントの治療順番という話です。
インプラント治療をするにあたりどうしても治療順番は大切になります。
例えば、
歯が欠損して噛めない人がいらっしゃるとします。
噛めないために欠損部にインプラント治療をご希望される方は多く来院されます。
しかし、我々歯科医師は、単に歯がないところだけをみて
インプラント治療を行うわけではありません。
もし、歯周病の問題があった場合には、
インプラント治療以前に歯周病を治さないといけません。
噛めないのだから先に噛めるようにインプラントを行い、
インプラント治療後に歯周病治療を行えば良いのではないのか?
という疑問をお持ちの方もいらっしゃいます。
実際にそうしたことをご希望されてご来院される方もいらっしゃいます。
しかし、歯周病がある状態でインプラント治療を行うことはできません。
その理由は、口腔内に歯周病細菌が多量に存在した場合、
歯周病細菌は、インプラントへと感染してしまいます。
せっかく行なったインプラントも歯周病細菌により感染が進行すると
ダメになってしまいます。
また、欠損部にインプラント治療を行なったとしても
残った歯が次々にダメになった場合、
インプラントをその度に追加する必要性があり、
いつまでも終わらない治療であったり、
インプラントを追加する度に治療費がかかったり
様々な問題が起こります。
そのため、インプラント治療をご希望される場合には、
単に欠損部をみてインプラントをするわけではなく、
歯周病の検査をしたり、
噛み合わせの検査をしたり、
周囲の歯の状態を見極めたり、
口腔内全体の検査をし、
問題点をきちんと把握した上で治療計画を立てます。
もし歯周病が進行していれば
当然のことながらインプラント治療前に歯周病を治します。
これが大前提です。
抜歯が必要な歯があれば、
先に抜歯することも必要な場合もあります。
こうしたことを前提として、本日のインプラントケースをみていきます。
本来は、抜歯が必要な歯があるが、治療期間中の義歯の安定のために
抜歯せずインプラント治療を行なったケースです。
インプラント治療前の状態が以下のレントゲンです。
患者様は上顎の欠損部にはインプラント治療をご希望されています。
しかし、上顎左右の奥歯は虫歯が進行しており、抜歯が必要な状態です。
本来であればインプラント治療前に上顎左右の保存ができない奥歯は抜歯した方が良いです。
汚れが付着しやすくなりますし、
感染の原因にもなります。
しかし、この歯を抜歯してしまうと義歯の安定性が格段に悪くなります。
そのため、インプラント治療期間中はこの歯を残して義歯の安定性を高めるようにしました。
このような場合、もう一つの方法があります。
それは上顎の欠損部にインプラントを埋入する手術と同時に
義歯ではなく、固定式の仮歯を装着する方法です。
インプラント即時荷重という治療法です。
インプラント手術直後に固定式の仮歯が入るため、患者様にとっては非常に良いです。
しかし、今回の治療ではそうしたことができない状態でした。
その理由は欠損部の骨の状態がかなり悪いからです。
骨吸収が大きく、インプラントの安定性が悪いことが治療前のCT撮影で分かっていました。
骨吸収が大きいため、骨の増大治療(GBR法)が必要な状態でした。
このような場合にはインプラント即時荷重(インプラント手術と同時の仮歯作成)は難しいです。
そのため、今回の治療では上顎の左右の奥歯はインプラント治療期間中は抜歯せずに
義歯の安定性のために残しておく方法を選択しました。
話が長くなるため治療途中のレントゲンは省略します。
以下がインプラント治療が終わった後です。
この後上顎左右の奥歯の抜歯となります。
今回の治療はベストな方法ではありませんが、
単にインプラントを行うという目的だけのためではなく、
治療期間中にも患者様が快適に過ごせることも重要なことなのです。
このような対応もあるのです。
次の症例をみてみましょう。
上顎左側の奥歯と下顎右側の奥歯が欠損している患者様です。
欠損部にはインプラント治療をご希望されています。
後で詳細は解説しますが、上顎の左側の奥の欠損部は、骨吸収が非常に大きく
インプラント治療を行うには少し難しい状態でした。
治療が困難なケースは、治療期間がかかります。
しかし、患者様にとっては早く噛めるようになりたいものです。
そのため、できるか限り早く噛める状態にするために
まずは下顎右側の欠損部にインプラントを行いました。
以下が手術直後です。
この後上顎左側のインプラント治療となります。
上顎は先程説明しましたように骨吸収が大きく問題が大きくあります。
以下のレントゲンは骨吸収が起こる前の骨の位置を青線で記載しました
本来この位置まで骨はあったのです。
現在の骨の状態を赤線で記載します。
骨が吸収してしまっているのです。
さらに問題となるのが上顎洞の位置です。
以下レントゲンの緑線が上顎洞底の位置です。
この緑線の上は空洞なのです。
そのため、実際の骨は赤線と緑線の間しかないのです。
実際に骨が残っている状態を矢印で記載したのが以下です。
今回は骨吸収が大きく長いインプラントを埋入することが難しいため
4歯欠損に対して4本のインプラントを埋入する計画です。
そこで特に問題となるので真ん中の2箇所です。
骨の高さが3ミリ程度しかありません。
通常上顎の奥歯にインプラント治療を行う場合には
10ミリ以上の長さのインプラントを行うことが良いです。
しかし、実際には骨の高さが3ミリ程度ですから
まあ 大変です。
そこでソケットリフト法 という治療を行い少しでも長いインプラントを埋入する計画を立てました。
ソケットリフト法 は上顎で骨の高さが少ない場合には多用する治療法です。
3〜5ミリ程度であればソケットリフト法 で高さを増大させることが可能です。
ソケットリフト法 で挙上された上顎洞の中には人工の骨を入れます。
以下がインプラント手術直後です。
そして治療後です。
インプラント治療をご希望される場合、
歯がなくて審美的に問題があったり、
歯がないことで噛めなかったり
等
様々な問題があるわけです。
そのため、治療期間中もそうした問題点をできる限り改善するようにしていかないといけません。
治療期間中だから
噛めない!
見た目が悪い!
ということではいけません。
もちろん対応方法には患者様の口腔内の状態により変わります。
次回もまたインプラントの症例をみていきましょう。
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治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント 1本 160.000円(消費税別)
被せ物(白い歯) 1歯分 100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、 1歯分 90.000円(消費税別)になります。
インプラントの土台(アバットメント)は、1装置54.000円(消費税別)になります。
インプラントモニターの詳細は、以下をご覧下さい。
インプラントモニター詳細
インプラントモニターは期間限定で行なっている制度です。
モニター終了後は通常料金となりますので、
ご希望される方は、お早めに受けられて下さい。
治療費は現時点での費用であり、今後変更になる可能性があります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) 、
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合) 、
ソケットリフト法 の費用が含まれています。
インプラントモニター募集(インプラント手術費用20%割引
インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
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