患者様から受ける質問特集:その3

8/21(木曜日)です。

今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その3』になります。

今日の質問は、

まず、『1回法と2回法の違いについて』です。
インターネットでインプラントのことを調べられている方は、多くの知識をお持ちです。
その中で、1回法と2回法について疑問をもたれ、インターネット等でご質問をされる方も多いのです。

次に、インプラントの使用本数についてです。
多数の歯が欠損している場合、必然的にインプラントの治療本数も多くなります。
インプラントの使用本数が多くなると治療費も高くなります。
患者様にとっては大変なことです。
少しでもインプラントの本数は少なくできないのか?
逆に少なくするとインプラントの成功率は下がるのか?
等多くの疑問をお持ちです。

今日は、そうした質問の回答になります。

質問7
インターネットでいろいろ調べると、インプラントの治療法には、1回法と2回法があることが分かりました。
そして1回法は、感染する可能性があるため、2回法の方が良いとありましたが、本当なのでしょうか?

回答7
インプラントの治療には、 1回法と2回法があります。
2回法は、インプラントの手術時に、インプラント本体を歯肉の中に埋め込んでしまうため、感染をする可能性は非常に低くなります。
2回法で感染するとすれば、手術直後の歯肉がまだ治癒していない段階になります。
2回法に比較して、1回法は、手術直後からインプラントが歯肉の上に見えるため、感染のリスクはありますが、決して高いということではありません。
1回法のインプラント手術の最大の利点は、手術回数が1回で終了するということです。
患者様にとっては、2回の手術が必要になることは負担となります。
また、1回法か 2回法のどちらを選択するかは、単に手術の回数を減らすためではありません。
骨の状態が悪い場合には、インプラント埋入と同時に骨の増大治療( GBR法)が必要になります。
この場合には、2回法になります。
基本的に1回法か2回法かの選択は、骨の状態等により決めるものです。
当医院では、治療期間の短縮や患者様の口腔清掃状態等を考慮し、1回法が良いと考えられた場合には、できるかぎり1回法で治療を行うようにしています。
しかし、口腔清掃が悪い場合には、1回法が適応でも2回法にすることもあります。
話は少しズレてしまったところもありますが、結論として、1回法だからといって感染しやすいということではありません。
多くの論文からも1回法と2回法の成功率の差はありません

質問8
奥歯が4歯欠損しています。
この場合何本のインプラントが必要でしょうか?
1欠損に1本必要と書いてあるホームページもありますし、2本でブリッジでも大丈夫と書いてあるところもあります。
本当のところはどうなのでしょうか?

回答8
インプラントの必要な本数は、決まっているものではありません。
骨の状態 や 噛み合わせに 等により必要な本数が決まってきます。
例えば、噛み合わせに問題がなく、長いインプラントが埋入できれば、4歯欠損の場合、2本のインプラントでもまったく問題ありません。
また、欠損部位によっても違います。
奥歯の場合、噛む力が加わりやすいので、ある程度の本数が必要な場合がありますが、
最も噛む力が加わりにくい 下顎の前歯部では、6歯欠損でも2本のインプラントでブリッジが可能なこともあります。
また、骨の硬さにもよっても違います。
柔らかい骨は、インプラントの安定が悪いため、本数を多くした方が良い場合があります。
通常、上顎の骨は柔らかく、下顎の骨は硬いのです。
特に上顎の奥歯は、骨が柔らかいものです。
例えば、同じ欠損数であり、骨の高さや幅が同じであっても、上顎の奥歯と下顎の奥歯では、必要なインプラントの本数は違います。
上顎の方がインプラントの本数を多くする場合が多いのです。
10歯の欠損があった場合でも、骨が硬く、非常に長いインプラントが埋入できれば、
4本のインプラントで10歯を作製するブリッジが可能なケースもあります。

次回のブログは8/25(月曜日)になります。

次回は、今日の続きで、『患者様から受ける質問特集:その4』です。

今週(8/19〜20)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。

今回行った症例は、上顎の前歯部が欠損した状態で長期的に時間が経過していました。

長期的に歯が欠損していると骨は吸収を起こします
今回のケースも骨の幅が吸収している状態でした。

具体的に言えば、骨幅は約3ミリでした。
インプラントに必要な骨幅は、最低でも6ミリです。
つまり今回は、必要な骨幅の約半分程度しか骨が存在しなかったのです。

そこで、インプラントを埋入すると同時に骨の幅を増大させる治療法を行う必要性がありました。

その方法が
1. 『GBR法』
2. 『スプリッティング法』です。

今回は、インプラント埋入と同時にその両方の治療を行いました。

このような方法は、インプラント手術の際にかなりの頻度で併用するものです。

特に、上顎の前歯部では、骨の増大治療なしでインプラントを埋入することの方が少ないのです。

しかし、問題点として、骨の増大治療( 『GBR法』)を行うと1
00%元の状態に回復できるわけではありません。

骨の状態を完全に回復できない場合、インプラント治療後にも 審美性に問題を残す(歯と歯の間に隙間がでたり、歯が長く見える)こともあります。

そうしたことを考えれば、できるかぎり良い状態でインプラントを行うことが非常に大切です。

さて、今回の症例に話を戻します。

骨幅が3ミリでしたので、先に骨幅を押し広げる 『スプリッティング法』を行いました。
この治療により、骨幅は、5ミリ程度まで拡大することができました。

そして、広がった骨幅にインプラントを埋入しました。

使用したインプラントは、 アンキロス・インプラントを2本です。

アンキロス・インプラントの直径は、3.5ミリです。

一般的なインプラントよりは、若干直径が細いインプラントです。
そのため、骨幅が狭い(少ない)場合には 適しています。

また、 アンキロス・インプラントを埋入と同時にさらに十分な骨幅を獲得するために、 『GBR法』も行いました。

手術時間は、約20分程度でした。

今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に型を取ります。

治療費
21万円(税込)×2本です。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、型を取る費用、被せ物の費用、
今回の スプリットクレスト法 GBR法の費用も全て含まれています。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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