最新インプラント症例ブログ

2010年8月23日

インプラント症例:69回目

8/23(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしています。
『68回目のインプラント症例』になります。


このブログですが、毎週 月曜日 と 木曜日 にアップしていますが、
暫くは、月曜日だけになります。
ちょっと学会発表 等の仕事があるため、少し忙しく、
暫くの間は月曜日だけのアップになります。

本日の症例は前回の続きです。
前回の続きから始めてしまうと 前回のブログを見られていない方は
分からないと思いますので、
前回の話しから始めたいと思います。

今回の症例のテーマは「継続的な治療の変化」です。
当医院に来院される方の多くは、歯が欠損しているために、
「インプラント治療を行いたい」
とのご希望を持っています。
しかし、単に歯が欠損している部位だけを考えて治療を行うと
さまざまな問題が起こってきます。
具体的には、「残っている歯の状態」や「歯がなくなった原因」
を考えることが重要なのです。

特に悪い状態の歯が多い場合には、治療計画は難しくなります。
欠損している部位の周囲に状態の悪い歯があった場合、
単に欠損部のみにインプラントを埋入しても
インプラント治療後に 周囲の歯がダメになってしまった場合には、
新たにインプラントを追加埋入することが必要になってしまいます。
歯がダメになるたびに つぎつぎとインプラントの追加治療となってしまうのです。
そのため、将来性の低い歯が存在する場合には、単に欠損を見るだけでなく、
周囲の歯(口腔内全体)を見て考えることが重要なのです。

また、患者様ご自身が 
「どのようなことが問題なのか?」
「なにを希望されているのか?」
等を考えることが必要なのです。
単に歯がない部位にインプラントを埋め込めば良いということではありません。

それでは、本日の症例を見ながら解説していきましょう。

以下が初診時のレントゲンになります。
患者様は、まだ40歳の方です。
下顎は、ほとんどの歯は残っていますが、
上顎では残っている歯は、3歯だけです。
その他の歯はありません。
30歳代の10年間に 上顎の ほとんどを抜歯したそうです。
スライド01

患者様が来院された理由は、
「上顎の前歯が取れた!」
とのことでした。
スライド02

差し歯が取れた上顎前歯部の歯は、歯根破折 していました。
歯根破折の症例については、このブログでも良く紹介するケースです。
歯根破折 は、神経がない歯で起こります。
神経のない歯は、非常に脆く、通常の噛む力でも折れたりすることが高頻度で起こります。
折れた場所にもよりますが、歯根破折 した場合には抜歯となります。
スライド03

この患者様を治療する場合、
さまざまなことを考える必要性があります。
一つは、神経のない歯が非常に多いというこです。
以下の赤丸(●印)が神経がない歯です。
スライド04

ほとんどの歯が神経がありません。
40歳でこの状態ですから、このまま50歳、60歳…と考えると非常に心配な方です。
また、神経がない歯が多いことだけが、問題なのではありません。
患者様の口腔内を見ると 歯の噛む面が大きく磨り減っているのです。
こうした場合、患者様は、歯ぎしり や くいしばり を行っているのです。
歯ぎしり や くいしばり による力は非常に強いものです。
歯ぎしり や くいしばり だけで歯がダメになることもかなりあります。
特に今回の患者様のように神経がない歯が多い場合には、歯根破折 のリスクが高くなります。
また、虫歯のリスクも高いことが分かりました。
1.神経のない歯が非常に多い!
2.虫歯のリスクが高い!
3.歯ぎしり や くいしばりの既往がある!
等を考えると将来性は非常に厳しいでしょう。
特に40歳という年齢を考えると今後が心配です。
スライド05

治療計画については後で解説しますが、
まずは、現在の状態から始めましょう。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド06

さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表しします。
スライド07

奥歯では、骨吸収が非常に起こっていることが分かると思います。
次に上顎洞です。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
緑線の内側は空洞なのです。
骨ではありません。
ただの 穴 です。
スライド08

これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 を緑色で表示します。
スライド09

それでは、このような状態でどのような治療計画が良いかということです。

まずは、口腔内の状態から考えましょう
1.神経のない歯が非常に多い!
2.虫歯のリスクが高い!
3.歯ぎしり や くいしばりの既往がある!
このことからも残っている歯の将来性は、低いことが考えられます。

患者様のご希望はどうでしょうか?
1.神経のない歯は将来性が低いのは分かるが、抜歯は避けたい!
2.欠損部を全てインプラント治療を行うには、費用的に難しい!
3.上顎の義歯は、できれば入れ歯ではないようにしたいが、
  使用していて どうしても義歯ができない状態ではない!
4.現在、義歯を固定するための金属の金具が嫌!
5.会話中に義歯が取れやすい!
  接客業をしているため、もっと取れにくいようにしてほしい!
このようなご希望です。
スライド10


問題点はいっぱいありますが、まず考えていかなければならないことは、
上顎がきちんと噛めるようにすることです。
その際に大きなポイントになるのが、現在残っている上顎左側の前歯部です。
おそらくこの歯は、近い将来にはダメになることが考えられます。
上顎左側の前歯部は、
  神経がない!
  虫歯のリスクが高い!
  歯ぎしり や くいしばりの既往がある!
ということ以外にも、義歯の金具がかかっている歯であるため、
負担がくわわりやすいのです。
先にもご説明したように患者様は、初診時の時点で40歳です。
そして、30代からの10年間で上顎のほとんどの歯を失ってきました。
このことからも現在残っている上顎の数本の歯がづっと問題なく残っていくこと自体が
考えにくいのです。
上顎の前歯部は、今後ダメになることを考えて 治療計画を立てることが重要になります。

上記のようなことから治療プランは、以下のようになりました。
抜歯はいっさい行わずに、上顎に3本のインプラントを埋入します。
スライド11

この3本のインプラントにアタッチメントという金具を装着します。
スライド12

この治療方法をアタッチメント義歯と言います。
インプラントブリッジのように固定式ではありません。
義歯(入れ歯)ですから、取り外し式です。
しかし、インプラントと義歯(入れ歯)は、アタッチメントという金具で強固に固定されますので、
会話をして落ちてくることはありません。
今までの義歯では考えられないような安定が得られます。
また、アタッチメントと義歯が直接固定されるため、義歯には金属の金具がつきません。
審美的に非常に優れています。
さらにインプラントを複数埋入して行う インプラントブリッジ と比較すると
費用が圧倒的に抑えられます。
また、他にも今回のケースの場合には利点があります。
もし、残っている上顎前歯部がダメになった場合には、
現在のアタッチメント義歯に抜歯した部位を足すことができます。
新しく義歯を作製したり、再治療を行う必要性はありません。
抜歯した部位に歯を追加するだけです。
修理自体は、数十分あれば十分できる治療です。

残っている歯の将来性、
患者様のご希望
を考えての治療計画です。

以下がインプラント治療後(アタッチメント義歯)です。
スライド14

患者様は、今までの義歯と比較して非常に安定した状態になり、
義歯を固定するための金具もないため、
非常に喜んでいらっしゃいました。

ただし、これで問題が解決したのではないのです。
始めにも解説しました
神経がない歯が多いこと!
虫歯のリスクが高いこと!
歯ぎしり等の問題があること!
これからのことから次々とトラブルが起こっていったのです。

ここまでが前回のブログでした。

患者様は、アタッチメント義歯に非常に満足していただけましたが、

「もっともっと良い状態になりたい!」
「もっと 噛めるようになりたい!」
「入れ歯でなかったら もっと快適になるはず!」
とのご希望がさらに強くなっていきました。
その結果、完全固定式のインプラントブリッジをご希望されました。

義歯自体は、さほど違和感があるわけではありませんでしたが、
なんとか固定式にして、もっと良い状態になりたい
とのご希望がありましたが、治療費の問題がありました。
そこで、まず 上顎右側に2本のインプラントを追加して右側だけでも
固定式にしたいとのご希望がありました。
上顎左側については、時期をずらして
インプラントが可能な時期になったら再度考えたいとのことでした。
そこで、現在ご使用されている アタッチメント義歯を使用したままの状態で
上顎右側に2本のインプラントを追加することにしました。
スライド16

4本のインプラントで8歯分の被せ物を固定する インプラントブリッジです。
スライド17

以下がインプラントブリッジの治療が終了した後です。
スライド18

患者様は、アタッチメント義歯になった時にもかなり喜ばれていましたが、
固定式のインプラントブリッジになった時には、本当に感激されていました。
現実的には、上顎左側の奥歯に歯はありませんが、
固定式になった感激は相当なことだったのでしょう。
スライド19


しかし、上記のレントゲンからも分かるように 下顎の左側の奥から2番目の歯がありません。
これは、神経のない歯が歯根破折 を起こしたため、抜歯したのです。
また、他の歯にも問題が起こっていました。
スライド20

この症例の始めにも解説したように患者様は、さまざまなリスクを抱えています。
 神経がない歯が多い!
 虫歯のリスクが高い!
 歯ぎしり や くいしばりの既往がある!
ということです。
この歯根破折 を起こした歯は抜歯後に
欠損の両側の歯を削りブリッジとなりました。
インプラント治療費は費用的に難しかったのです。
ブリッジは保険であれば、15.000円程度(3割負担の場合)になります。
ただし、このブリッジには 問題が一つあります。
それは、下顎左側の一番奥歯は、神経がない歯です。
これはリスクが高いと言えます。
しかし、現時点でこの欠損部に治療費をかけることは良いことではありません。
その理由として、残っている上顎前歯部のことです。
上顎前歯部は、神経がない歯であり、歯ぎしりの既往等から考えても将来的には
ダメになる可能性があります。
左側の奥歯と 上顎の前歯部 のどちらがインプラント治療が必要かということを考えた場合、
優先順位としては、上顎前歯部であると思います。
そんな状態が暫く続きメインテナンス(定期検査) を行っていた時です。
ついに上顎前歯部が取れてきました。
スライド21

幸運なことに歯根破折 は起こしていませんでした。
そのため、この歯の土台からきちんと治療をやり直して被せ物を装着しました。

今回の症例は、あまり良い経過の症例ではありませんでした。
しかし、このようなリスクを抱えている患者様は、かなりいらっしゃいます。
理想的には、将来性の低い歯は無理して残すより、
抜歯を行ってからインプラントを埋入した方が結果的に
治療を繰り返すことがなく、治療費の削減にもなります。
しかし、理想的な治療を始めの段階から全て行うことは治療費 等のことを考えても難しいことがあります。

今回のように長い年月の間には、治療計画が変更になったり、
追加の治療を行うような症例もあります。
そのため、将来的に起こりうることを患者様にきちんとご説明することが重要であると考えています。

今回の症例のテーマは「継続的な治療の変化」でした。

次回のブログは8/30(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。


治療費は、
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
被せ物は、
白い歯で 1歯84.000円(消費税込)、
金属製で 1歯58.800円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。


今週(8/20〜22)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

今週末も多くのインプラント手術もありました。
その中からいくつかの症例をご紹介します。
2292_0003000

2248_0011000


また、治療が終了しましたらアップします。


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現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
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