インプラント症例:71回目

9/6(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日木曜日にアップしています。
『71回目のインプラント症例』になります。
もうすでに71回目になりましたインプラント症例です。
今までの症例の中には、骨吸収が非常に進行しており、
骨移植を伴うサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) を行ったケースも多くありましたし、
上顎の奥歯において、骨の高さが少ないためにソケットリフト法 を行ったケースも多くありました。
また、骨の幅が非常に少ないケースで
GBR法(骨増大法)
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
PRP法
等を行ったケースも多く存在しました。
また、骨吸収はさほどないが、
重度歯周病 であったり、
噛み合わせに問題があったり、
神経のない歯 が多かったり、
さまざまな問題を抱えるケースに対してインプラントを埋入したケースも多くありました。
また、前回の症例では
患者様のご希望 や 将来性を考えて 最終的な治療計画を立てた症例もありました。
本日ご紹介する症例は、下顎の前歯部が2歯分 欠損している方です。
欠損している周囲の歯を見ると神経のない歯が多く、
とても良い状態とは言えない口腔内です。
インプラントを行う際には、単に欠損部位だけをみて治療を行うわけではありません。
残っている歯の歯周病 の状態、
虫歯等の状態、
噛み合わせの状態
等を考慮して治療計画を立てることが重要です。
そして、最終的な治療計画は、患者様のご希望を最優先させて決まったプランです。
どのような治療計画もそうですが、
将来的に起こることを きちんと ご理解していただいた上で
治療プランを決定することが重要なことです。
それでは初診時のレントゲンから見てみましょう。
スライド01
患者様は、下顎の前歯部が欠損しているため、見た目にも問題があり
インプラント治療を行いたいとのことで来院されました。
下顎の前歯部が2歯分欠損していました。
スライド02
この2歯欠損を治療するにあたり、考えなければいけないことは、周囲の歯の状態です。
神経がない歯が非常に多いのです。
神経のない歯はもろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に ” 木 ” に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も 枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。
以下の黄色丸が神経がない歯です。
スライド03
患者様は、義歯(入れ歯)ではない固定式の治療方法をご希望されましたので、
天然歯を土台としたブリッジ と インプラント治療の2つの治療方法をご説明しました。
まず、天然歯でのブリッジです。
スライド04
この治療計画の場合、ブリッジがどれだけ長く保つかということは、
土台となる天然歯の状態により大きく左右されます。
この治療計画の場合、以下の問題点があります。
1.土台となる天然歯が神経がない!
2.土台となる歯が虫歯が深い!
3.ブリッジはどしても土台となる歯に負担がかかる設計のため、
2歯欠損を2歯で支えるとなると どうしても負担が大きい!
スライド05
患者様は、残っている歯の状態を考えると このブリッジによる治療計画には不安があり
ご希望されませんでした。
ブリッジを行う場合、少しでも土台の負担を少なくするためには、
土台となる歯の数を多くすることが有効です。
先程のブリッジの治療計画の場合、欠損の両側の2歯分を土台としていますが、
これを欠損の 右側2歯、左側2歯の合計4歯を土台とすれば
1歯づつに加わる負担は少なくなります。
以下のようなブリッジです。
スライド1
しかし、患者様は ブリッジの治療のためにさらに多くの歯を削ることはご希望されませんでした。
将来性を考えれば、残っている歯自体に負担が少ない治療をご希望されました。
インプラント治療です。
スライド06
それでは、どのようなインプラント治療になるのでしょうか?
まず、2歯欠損に対して何本のインプラントが必要なのでしょうか?
スライド07
そのためには、先にも解説しましたように 周囲の歯の状態を考えることが重要です。
スライド08
まず、単に2欠損だけを考えれば、2本のインプラントが必要ということになります。
スライド09
しかし、2本のインプラントを埋入した後に 周囲の歯がダメになった場合、
さらにインプラントの追加が必要になる可能性も考えられます。
それは、先にも説明したように周囲の歯が神経がない歯だからです。
スライド1
欠損の両側の歯の将来性を考えれば、先に抜歯して4歯欠損として
インプラント治療を行うということも考えられます。
スライド10
以下のようなプランです。
スライド11
こうすれば、将来的な不安も少なくなりますし、
追加インプラントにかかる費用負担も少なくなり、
再治療にかかる時間的な負担もなくなります。
ただし、これはあくまでも治療の考え方ということだけです。
今後起こりうることを患者様にお話しすることが重要なことなのです。
義歯(入れ歯)、ブリッジ、インプラントの利点、欠点、
インプラント治療を行う場合の周囲の歯の状態、
将来的に考えられること
等をご説明した上で最終的な患者様のご希望を考慮して
治療方針は決定されるのです。
今回の患者様のご希望は以下のようなことでした。
義歯(入れ歯)は避けたい!
欠損周囲の天然歯の状態を考えると 将来性的に問題が起こりやすいブリッジは避けたい!
ということからインプラント治療を行いたい!
しかし、周囲の歯を抜歯してまでインプラント治療は考えたくない!
治療費を最小限にしたい!
将来的に周囲の歯がダメになった場合も考慮して最小限のプランとしたい!
とのご希望でした。
スライド12
その結果、最終的な治療計画は、以下のようになりました。
スライド13
2欠損に対して、1本のインプラントのみを埋入し、2歯分を作製するのです。
下顎の前歯部は、噛む力の負担が加わりにくい部位ですので、
1本のインプラントで2歯分を支えることは可能です。
以下のレントゲンは治療後です。
スライド14
治療計画というのは、口腔内の状態 や 将来性、 患者様のご希望 等を考え決定されるのです。
今回は、周囲の歯が神経がないということから
負担のかかる天然歯のブリッジを避け、費用負担を最小限にしたインプラント治療になりました。
使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
このブログですが、毎週 月曜日 と 木曜日 にアップしていますが、
暫くは、月曜日だけになります。
ちょっと学会発表 等の仕事があるため、少し忙しく、
暫くの間は月曜日だけのアップになります。
次回のブログは9/13(月曜日)になります。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。
今週末(9/3〜5)のインプラント手術報告
今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
それでは、今週のインプラント手術の中から下顎にインプラント埋入を行った1症例について解説します。
下顎の右側の奥歯が欠損していたケースです。
最もよくある症例の一つです。
下顎の奥歯が欠損している場合の治療方法としては、
義歯(入れ歯)もしくは インプラント治療が考えられます。
しかし、現実問題として入れ歯を使用することは、
違和感 等を考慮しても考えにくことです。
また、奥歯が欠損したまま放置することは、良いことではありません。
将来的にはさまざまな問題が起こります。
欠損部位をきちんと治療することが重要です。
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使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取り、
3. 型取りの後、 約2週間で完成した被せ物を装着し、完了です。
以外に治療回数はかからないものなのです。
治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
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さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
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