最新インプラント症例:122回目

11/10(月曜日)です。
『122回目のインプラント症例』になります。
始めに今週の休診についてのお知らせです。
11/12(土曜)
インプラント講演会出席のため、休診となります。
このところ 学会 等で休診が多くご不便をおかけしております。
歯科医師(非常勤)募集
勤務曜日:土曜日、日曜日
メール(info@sugiyama-d.sakura.ne.jp) もしくは、
電話(045-891-3334)でご連絡下さい。
本日ご紹介する症例は、再アップ症例です。
テーマは、
「神経がない歯は将来性が低い!」
というテーマです。
本当に神経がない歯はトラブルが多いです。
毎日のように神経のない歯がトラブルが起こり、抜歯となるケースがあります。
本日の再アップの症例もそのようなケースです。
本日の症例のテーマは、
「将来性を考えた上で現在できること」
になります。
歯がダメ(抜歯)となった場合、単に欠損部のみをどうするかを考えるのではなく、
残っている歯が将来的にどうなるのか?
を考えることが重要です。
抜歯は患者様にとって最も嫌なことです。
できるだけ、ご自身の歯で噛みたいという希望は当然のことです。
そのため、残念にも抜歯となってしまった場合、
患者様の将来性を考え、今後どのような処置を行った方が良いのか?
ということを考えて行くことが重要なのです。
本日の症例は、まさにそのようなケースでした。
以下のレントゲンは初診時です。
スライド01
上顎左側の奥歯に問題がありました。
歯肉が腫れ、グラグラとしてきたため、当医院を受診されました。
スライド02
結論として、上顎左側の奥の2歯は、抜歯と診断しました。
スライド03
それでは、なぜこの歯は抜歯と診断されたのでしょうか?
この歯がダメ(抜歯)になった理由は以下のようなことです。
まず、第一に 神経がないことです。
次に ブリッジ形態になっていることです。
スライド04
神経がない歯は以下になります。
スライド1
このブログでもよく書きますが、
神経のない歯は、非常によくありません。
神経のない歯の話しは 何度も書いていますが とても重要なことですので 説明します。
神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。
この続きは、以下をご覧になって下さい。
歯根破折
神経がないこと
これが、今回抜歯となった大きな理由の一つです。
次に上顎左側の奥歯がブリッジになっていることです。
スライド06
ブリッジは、歯がない部分を補うために残っている歯で噛む力を負担する治療法です。
スライド07
そのため、今回の場合 残っている歯に負担が加わってしまったのです。
スライド08
上記の2つが大きな原因ですが、他にも歯根破折した原因があります。
スライド09
それが 骨吸収です。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド10
さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド11
スライド12
上顎左側の奥歯では、骨吸収が大きいのがわかるかと思います。
今回 抜歯となった理由をまとめます。
1.神経がない歯は脆いので、折れてしまった!
2.ブリッジの土台となっていたため、加重負担で無理がかかった!
3.骨吸収が大きかったため、噛む力に耐えきれなかった!
スライド13
そのため、抜歯となったのです。
スライド03
以下が抜歯後です。
スライド14
問題なのは、抜歯後です。
抜歯したままでいるとさまざまな問題が起こります。
スライド15
上顎左側で噛めない分、噛む力が残っている歯に加わりやすいのです。
スライド16
特に上顎前歯部は、
神経がない!
ブリッジとなっている!
ということから今後のことを考えれば、歯根破折となり ダメ(抜歯)となる可能性があります。
スライド17
つまり、上顎左側の奥歯が欠損しているままであると
将来的には上顎前歯部もダメになりやすいということです。
スライド18
将来性を考えれば、上顎左側はきちんと噛めるようにすることが必要です。
そこでインプラント治療を検討します。
スライド19
先程と同じように抜歯後の骨吸収の状態を線で書いてみましょう。
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
スライド20
さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
スライド21
さらに問題があったのが、上顎洞の存在です。
上顎洞の問題が起こっていました。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
緑線の内側は空洞なのです。
骨ではありません。
ただの 穴 です。
スライド22
これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 を緑色で表示します。
スライド23
骨吸収と上顎洞の存在のためにインプラントを埋入するための骨の高さが非常に少なかったのです。
欠損部の手前の部分は、比較的骨の高さが存在していました。
スライド24
しかし、奥の部位には、骨吸収が大きいため インプラントを埋め込むための骨の高さが存在していない状態でした。
スライド25
インプラントを埋入するためには、骨の高さを増大させる治療が必要になります。
スライド26
GBR法(骨増大法)
ソケットリフト法  等を併用してインプラントを埋入する治療計画を立てました。
スライド27
以下が治療後です。
スライド28
このことにより左側で噛めるようになったことはもちろんのこと
残っている歯の将来性も高くなりました。
スライド29
本日の症例のテーマは、
「将来性を考えた上で現在できること」
でした。
次回のブログは11/17(木曜日)になります。
治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント   1本  168.000円(消費税込)  ×3本
被せ物(白い歯) 1歯  105.000円(消費税込)〜 ×3歯分
合計 819.000円(消費税込)〜
になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になりますので、
合計 724.500円(消費税込)
になります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。
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