最新インプラント症例:218回目

2014年 7月10日(木曜日)です。

本日の症例の方は、上顎の左右奥歯が1歯づつ欠損している方です。
他歯科医院で抜歯され、奥歯で噛むことが不自由になったとのことで当医院を受診された患者様です。
再アップ症例です。

本日の症例のテーマは、『歯がなくなった原因を考えることが重要!』です。
歯がなくなる原因(ダメになる原因)には、
1.虫歯
2.歯周病
3. 歯根破折
4.噛み合わせの問題(外傷)
が考えられます。

そのため、インプラント治療を行う場合には、
『どうして歯を失ったのだろう?』
ということを考えれることが大切です。

例えば、歯周病 で歯を失った場合、
インプラント治療前に徹底して歯周病治療を行うことが重要になりますし、
インプラント治療後も歯周病のケアーをきちんとすることが重要になります。

また、歯ぎしり や くいしばり によって歯がダメになった場合には、
インプラント治療を行っただけでは インプラント自体も噛む力によって問題が起こることもあります。

それでは 本日の患者様はどうでしょうか?

早速初診時のレントゲンを見てみましょう!
スライド1

以下のレントゲンの●:赤丸が欠損部位です。
スライド1

それでは 本日のテーマになりますが、歯がなくなった理由はどんなことなのでしょうか?

歯周病
歯周病ではありません!

インプラント治療を行う際には、必ず歯周病検査 を行います。

残っている歯には歯周病の問題はまったくありませんでした。

歯周病は、感染症 です。

そのため、現在残っている歯にまったく歯周病の問題がないため、
欠損している歯のみに歯周病が起こっていた とは考えにくいのです。

虫歯 でしょうか?

これも違います。

当医院に来院された時点では、すでに歯は欠損していましたが、患者様への問診から虫歯であったことはないことが確認されています。

そのため、歯根破折 も原因とは考えられません。

歯根破折 は、ほとんどの場合、神経がない歯に起こるためです。

もちろん口腔内を見るかぎり、虫歯は1本もないことからも 虫歯でダメになったことは考えにくいのです。

次に考えられることは、噛み合わせです。
歯ぎしり や くいしばり による外傷です。

今回は、レントゲン写真のみであるのでご説明が難しいですが、
口腔内を見ると 歯が大きく削られているのが分かりました。

この削られた跡は、歯ぎしり や くいしばり によるものです。

また、患者様の問診からも歯ぎしり や くいしばり の既往があることが分かりました。

そのため、噛み合わせに問題があって 歯がダメになった ということを考えて 治療計画を立てることになります。

歯が欠損した場合の治療方法には、
1.欠損部の両側の歯を削る固定式のブリッジ
2.取り外し式の義歯(入れ歯)
3.インプラント
が考えられます。

それぞれの治療方法を考えて行きましょう。
まず、ブリッジです。
スライド3

右側の欠損部の両側の歯は、まったく削られていない歯です。
患者様は、歯を削ることに抵抗がありました。

一般的なブリッジは、歯を全周約1〜2ミリ程度削除します。
そして、歯を全体的に覆う被せ物を装着します。

しかし、歯をどうしても削りたくない方の場合には、歯の一部分のみを削除して行うブリッジもあります。
しかし、歯の一部分のみを削除するブリッジの場合、接着力が乏しいので
噛み合わせが強い方の場合、ブリッジごと取れてしまうことがあります。

こうしたことからもブリッジによる治療は選択しませんでした。

次に義歯(入れ歯)です。
スライド4

義歯は、歯を削ることはありません。
しかし、取り外し式であることもあり、患者様はご希望されませんでした。

次にインプラントです。
スライド5

インプラントは、固定式ですので、義歯のように取り外すことはありません。

また、ブリッジのように歯を削ることはありません。

この点から考えればインプラントが今回の治療の適応ということになります。
患者様ご自身もインプラント治療をご希望でした。

しかし、問題なのが 今回の歯がダメになった原因の『噛み合わせ』です。
歯ぎしり や くいしばり がある方にインプラントは適切なのでしょうか?

答えとしては、歯ぎしり や くいしばり が強い方にインプラントは適していません。

この理由は、以下を参考にして下さい。
歯ぎしりはインプラントをダメにする!

ただし、患者様の
歯を削りたくない!
義歯は嫌!
ということも考慮に入れて、一定の基準が確保できれば 歯ぎしり や くいしばり のリスクを少なくできます。

一定の基準とは、以下のようなことです。

まず、歯ぎしり や くいしばり 防止のための『ナイトガード』と言われる マウスピースを就寝時に使用すること!

可能なかぎり長いインプラントを埋入すること!
短いインプラントの場合、噛む力に耐えきれないことがあるため、現状で極力長いインプラントを埋入することが有効です。

次にインプラントの被せ物の素材を注意する!
通常インプラントの被せ物は、セラミック等の瀬戸物を使用することが多いのですが、セラミック等は、破損することがあります。
特に歯ぎしり や くいしばり が強い方の場合、セラミックが欠けたり、割れたりすることがあります。
そのため、インプラントの被せ物は、金属製にしたり、被せ物の外側の見える部分は白くしても 噛む面を金属製にすることが 破損防止のために有効です。

こうしたこを考慮した上でインプラント治療を行うことになりました。

さてここで問題となったのが、長いインプラントを埋入することです。
インプラント埋入予定部は、若干ですが 骨の吸収等があり、
十分な長さのインプラントを埋入することが困難な状態でした。

いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
緑線は上顎洞です。
上顎洞(緑線の上方)は空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
上顎洞
スライド2

以下のレントゲンは、骨吸収の状態をさらに分かりやすくするために
上顎洞(空洞部分)を緑色
骨吸収した部位を赤色であらわしたものです。
現在残っている骨は、緑色赤色の間のみになるのです。
スライド3

骨吸収があることと 上顎洞の位置からインプラントを埋め込むには、大きな問題がありませんが、今回の噛み合わせのことを考えると可能なかぎり長いインプラントを埋入したいところです。

そのため、上顎洞内部にも骨再生を行い、インプラントを埋入するソケットリフト法 を計画しました。

スライド4

以下は、インプラント手術直後です。
スライド6

以下のレントゲンは、インプラント治療終了時です。
スライド7

最終的な被せ物は、下顎と噛む面のみを金属製として、歯ぎしり や くいしばり による破損防止対策を行いました。

今後は、メインテナンス(定期検査) により 噛み合わせの変化による問題が起こっていないかをみていくことが重要になります。

歯は噛み合うことによりすり減っていきます。
例えば、靴を毎日履いていると、
人によっては 踵(かかと)がすり減る人もいれば、
つま先がすり減ったり、内側がすり減ったり、外側がすり減ったりします。
すり減った靴を使用していれば、さまざまな問題が起こることがあります。

口腔内も同じです。
歯は必ず すり減ります。

その結果、噛み合わせのバランスを壊すこともあります。
歯ぎしり や くいしばり が強い方は こうしたことが起こりやすいので、注意が必要です。

本日の症例のテーマは、『歯を失った原因を考えた治療計画が必要!』ということでした。

治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。

インプラント   1本  160.000円(消費税別)
被せ物(白い歯) 1歯  100.000円(消費税別)〜
1欠損の治療費の合計 260.000円(消費税別)〜
になります。

治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 70.000円(消費税込)になりますので、
合計 230.000円(消費税込)
になります。

当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
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