最新インプラント症例:226回目

2015年 1月12日(月曜日)です。
このブログはインプラント症例を紹介するブログです。
『226回目のインプラント症例』になります。
昨年から かなり忙しい日が続くので ブログのアップが不定期になっています。
本来はこのブログは毎週木曜日にアップしていましたが、
今週の木曜日は少し忙しいので、おそらくアップするのが難しいため、
本日(月曜日)かわりに アップします。
本日の症例は、治療が完了した症例ではなく、
昨日行ったばかりのオペ(インプラント手術)です。
ちょっと新しいケースをまとめる時間がなかったので、
昨日行ったインプラントオペの報告です。
昨日は、午前、午後の2件ともに 大変なオペでした。
インプラント手術は、簡単なケースもあれば、
とても大変な症例もあります。
あまり治療プランが変更することはないのですが、
昨日は、治療プランが変更になった稀なケースです。
まず1ケース目です。
以下は手術前です。
スライド1
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こすの骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
かなりの骨吸収が起こっているのが分かるかと思います。
さらに問題なのは、奥歯の骨吸収です。
上顎左側の奥歯は、骨吸収が非常に多くありました。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
いつもこのブログをご覧になっている方はもうすでにご存知のことと思います。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
上顎洞
スライド2
欠損部が非常に多く存在する場合、
どこまでインプラント治療を行なうのか?
ということも問題となります。
全ての欠損部をインプラント治療でカバーすると
治療費が高額になることもあり、
現実的に治療費を考慮した治療プランとなることがあります。
昨日行なった治療でも
上顎左側の奥歯までは、インプラント治療は行なわない治療プランとなりました。
また、上顎左側の奥歯では、骨吸収が非常に大きいので
もし、上顎左側にインプラントを埋入するためには、
さまざまな方法をとることが必要です。
このような場合には、上顎の奥歯の上顎洞の中に骨を移植することが必要になります。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) と言います。
この治療法は、かなり大変な治療であり、患者様の負担が非常に大きいことが欠点です。
治療後の腫れが長く続くことも多いです。
治療費、治療負担 等を考慮した結果、
以下のようにインプラントを埋入することにしました。
スライド3
しかし、問題があったのはこれだけではありませんでした。
骨の吸収があまりにも大きく、
通常のインプラント治療では不可能な状態でした。
具体的には、ほとんどの部位で 骨の厚みが2ミリ程度しか存在しない状態でした。
通常適切にインプラント手術を行なうためには、
骨の厚みは、6ミリは必要です。
その理由として、一般的に使用されるインプラントの太さ(直径)は、
約4ミリです。
インプラントの太さは、メーカーによっても違いますし、
前歯、奥歯 等の部位によっても変えることもあります。
一般的には約4ミリの直径と思って下さい。
約4ミリの直径のネジを埋め込むわけですから
骨の厚み(幅)は、さらに必要であることは、なんとなく分かるかと思います。
インプラントの直径(太さ)より、周囲に1ミリ程度の厚みが残らないと
インプラントが骨からはみ出してしまいます。
そのため、骨の厚みが6ミリ以上はないといけないのです。
しかし、今回の症例では、平均的に2ミリ以下しか骨の厚みがありませんした。
吸収が大きい部分では、骨の厚みは1ミリちょっとです。
わずか1ミリ程度しか骨の厚みがないのです。
大変なことですねよ。
骨の厚みが2ミリしかない部分に
4ミリの太さのネジ(インプラント)を埋め込むわけですから
大変なことです。
そのため、
OAM(大口式)インプラントシステム
を併用して骨の幅を拡大しました。
一般的には、骨の幅を拡大することを
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) と言います。
また、骨の幅の増大(増骨)も行なう必要性があります。
これをGBR法(骨増大法) と言います。
また、骨再生をさらに有効的に行なうために
PRP法 も併用しています。
奥歯では、骨の高さも少ないので
ソケットリフト法 も行なっています。
骨吸収が大きいと結構大変なのです。
以下は、インプラント手術直後のレントゲンです。
スライド4
使用したインプラントは、
ストローマンインプラント(ITIインプラント)
です。
昨日行なったもう一つの手術も大変でした。
2症例目です。
以下は手術直前のレントゲン写真です。
スライド1
この患者様の場合、
インプラント予定部以外にも非常に多くの問題があります。
例えば、下顎右側の奥歯のブリッジとなっている歯も
虫歯が大きくあったりします。
しかし、現在上顎の前歯部から 上顎左側の奥歯にかけて
歯が欠損している状態では、
義歯を使用するしか方法はなく、
患者様にとっては、審美的、噛むこと、義歯の違和感 等があり、
できるかぎり早急に改善させることが
快適な生活を送る上でも大切なことです。
そのためインプラントの治療計画を立てました。
まず1症例目と同じように
骨吸収を線で表示します。
青線が骨吸収を起こすの骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
さらに問題なのは、奥歯の骨吸収です。
これが大変な状態でした。
以下の緑線は上顎洞(空洞)です。
上顎洞の詳細は、以下を参考にして下さい。
上顎洞
奥歯では、骨吸収があまりにも大きいので、
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) という治療方法が適していますが、
1症例目でも説明しましたように
このサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) は、かなり大変な治療です。
特に今回のケースでは、骨吸収が大きいので
移植する骨の量もかなり多くなります。
そのため、治療を受けられる患者様には、大変な治療と言えます。
また、サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) を行なうと
治療費もそれなりに多くかかります。
患者様のご希望や さまざまなことを考慮した結果、
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) は行なわず
ソケットリフト法 で対応してインプラント手術を行なう計画を立てました。
スライド1
上図のような治療計画です。
しかし、実際に手術を行なってみると
予想以上に骨の硬さに問題がありました。
骨吸収により、骨の高さが少ないことは始めから分かっていたので、
ソケットリフト法
PRP法
GBR法(骨増大法)
で対応する予定でしたが、
骨が非常に軟らかく、
奥歯では、埋め込んだインプラントが安定しなかったのです。
この患者様の場合、
手術後に義歯を使用しますので、
インプラントが安定していない場合、
義歯の圧力に耐えきれない可能性があるため、
手術時に治療計画を変更することにしました。
上顎の奥歯にはインプラントは無理した埋め込まずに
上顎左側の親知らず部分に斜めにインプラントを埋入する
インプラント傾斜埋入 という方法で対応することにしました。
スライド1
親知らずの部分の骨は、比較的骨吸収が少ない部分であり、
他の部分の骨は吸収していても
この部分のみ残っていることが多いです。
また、斜めに埋入することで 少しでも長いインプラントを埋入することが可能となります。
インプラント手術後に義歯を使用しない状況であれば、
奥歯の部分に安定はしませんが、
ソケットリフト法 でインプラントを埋入し、
骨とインプラントがしっかりとくっつくまで安静にすることで
問題はないのですが、義歯を使用するとなると
ある程度のインプラントの安定が必要になるので、
無理はしないように治療プランの変更を行ないました。
通常義歯を使用された状態でインプラント治療を行なう場合、
手術後に歯肉が腫れたり、
インプラントに負担が加わらないように
義歯の内面を削除して、安静にするのですが、
それでも 手術直後にインプラントがまったく安定してない場合には、
義歯使用の圧力でインプラントがダメになることがあります。
4本のインプラントを埋入する治療計画でしたので以下のように
変更しました。
スライド3
手術直後のレントゲンが以下になります。
スライド4
前歯のインプラント部と親知らず部分に埋め込んだインプラントとの間にスペースが大きいので
今後どのように対応するかは、検討は必要ですが、
今回のように治療が変更となる場合が稀ではありますが、
必要になる場合があります。
通常、骨の高さが少なくても
骨の表面にある皮質骨という部分は、
ある程度の硬さがあるので、
ソケットリフト法 を行なった場合には、
この皮質骨でインプラントが支えられ、
安定するのですが、
今回の場合、この皮質骨自体が
ピンセットで折れるくらい脆く、安定が全くしない状態でした。
今後はインプラントの追加も考えれるケースです。
使用したインプラントは、
ストローマンインプラント(ITIインプラント)
です。
治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント   1本  160.000円(消費税別)
被せ物(白い歯) 1歯  100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 70.000円(消費税別)になります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
OAM(大口式)インプラントシステム
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
このブログが始まって以来 毎週木曜日にアップしていましたが、
現在 毎週 大学病院で外来診療と講義を行うことになったため、
ブログの更新が不規則になると思います。
毎週ご覧になっていただいている方も多くいらっしゃるかと思いますが、ご理解いただければと思います。
できるかぎり毎週木曜日にアップしたいと考えております。
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